―ジェネックスを超え―
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ローの友人たちは上手くやってくれているのだろう。
問題は斎王がどこにいるかは解らないということだったが、俺は自然と慣れ親しんだ元・オベリスク・ブルーの廊下を走っていた。
いつぞや光の結社に洗脳されたからか……何故か、俺は斎王がいる部屋への道筋を無意識に覚えていた。
……人生、何が得になるかは解らないものだ。
辿り着いた斎王の部屋の扉を蹴り破って中に押し入ると、リビングの壁に人一人が通れる入口が出来ているのが見て取れた。
中を覗き込めば、そこには電灯によって照られた下へと延々に続く階段がある。
「いつの間にこんなものを……」
隣にいる三沢がふと呟いたのが聞こえたが、そこまでは俺も……いや、確かオージーンとかいう人物に作らせていた記憶がぼんやりとあった。
「そんなことは良いだろ、行くぞ」
「……焦るなよ、遊矢」
親友のアドバイスをありがたく受け取って、少し入り口の前で落ち着いた後、長く続く階段それをひたすら下って行った。
そして俺たちは、やがて終着と思われる通路に出ると……平坦な地面に降り立ち、前を見る。
そこには巨大な女神像と斎王の姿……そして。
「エドっ!?」
……倒れているプロデュエリスト、エド・フェニックスの姿だった。
反射的に俺はエドに駆け寄ると、気を失いかけてはいたものの、なんとかエドは無事のようだ。
「黒崎遊矢か……もう貴様なんぞに用はない! どうしてここにいるのだ!?」
紳士のような冷静さを持っていた姿はどこへやら、斎王は狂ったように笑い声を上げ、いかにも狂人のような姿を呈していた。
「遊矢、か……すまないな、僕が勝っておいて……」
エドがポツリポツリと言葉を紡ぎだすが、その声は弱々しく、エドが闇のデュエルで敗北したことを告げていた。
「斎王を助けてくれ……と言いたいが、その前にやることがある……!」
エドは倒れている状態からなんとか座り込むと、俺の腕に自らの旧型デュエルディスクを装着した。
「……エド?」
「……黙って聞いていろ。斎王が僕たち二人に託した2つの鍵、あれは世界を滅ぼすとも言われている衛星兵器『ソーラ』の発射用の鍵だった。だが……」
俺は敗北してエドに奪われてしまい、エドは斎王に敗北したということは……その鍵は、今や2つとも斎王の手の中にある。
「起動すれば世界は終わる……ならば、起動する前に破壊するしかない。お前の機械戦士の、精霊の力で……!」
「なっ……!?」
驚愕の連続で、もはや出すセリフもまるで無い。
三幻魔の事件の際に、影丸理事長に示唆された俺の精霊たち……俺が精霊の声しか聞こえないのが悪いのか、機械戦士たちが精霊として弱いからなのかは知らないが、まだ十代とハ
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