―ジェネックスを超え―
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「もちろん企業秘密さ。ま、大船に乗ったつもりでいたまえ義弟よ!」
吹雪さんは相変わらず……いや、久々に俺を義弟と呼ぶと、肩を叩いてどこかへ移動していった。
吹雪さんが何をやるかは非常に気になったものの、言われた通りにホワイト寮の前まで行くと……とにかく人が多かった。
白い制服を着た光の結社と思わしき人物以外にも、かなりの人物がここへ集結していた。
「……もうジェネックスも終盤だが、どうしてこんな人がいるんだ?」
「吹雪さんの作戦、と見るべきだろう」
確かに三沢の言う通り人間が多すぎて、見張りであるだろう光の結社の構成員たちも、俺たちにはまるで気がつかなかった。
蒼い制服は目立つかとも思ったが、オベリスク・ブルーの女子が多いおかげで、さほど服の色も目立ちはしない。
「……遊矢、こっちだ!」
この環境の中ではあまりにも小さな声になんとか反応すると、ホワイト寮の窓から見知った人物が俺に声をかけていた。
「神楽坂……!? どうしてここに?」
「俺だけじゃない、ラー・イエローのみんながホワイト寮にいる。……聞いてくれ、あのキング吹雪からの作戦の言伝だ」
神楽坂を始めとするラー・イエロー寮のみんなも、吹雪さんの作戦に参加しているというのか……吹雪さんは顔が広いとは思っていたが、俺の予想を遥かに越えているらしい。
「今からキング吹雪とカイザーがこれからデュエルをする。それと同時に、俺たちラー・イエローが中にいる連中を引き寄せるから、遊矢と三沢は斎王のところに行ってくれ!」
……なるほど、これが吹雪さんの言う名案か。
亮と吹雪さんのデュエルという噂を広めて人を集めて外の見張りを実質無効化し、内部はラー・イエローの友人たちが囮になってくれる。
「流石は年長さんだな」
「いい加減、その呼び方はなんなんだ三沢……それと、ありがとう、神楽坂」
神楽坂は「気にするな」という感じでホワイト寮の中へと入っていく……彼も、自分の持ち場のようなものがあるのだろう。
しばらく待つこと数分、元デュエル・アカデミアの二強と呼ばれた二人が、ホワイト寮の前に集まった。
「……いきなりどうしたんだ、吹雪。こんなところに呼びだして」
「なに、君がプロでどれだけ強くなったのかと思ってね。……それと、義弟に世話を焼くためかな」
デュエルディスクを構える吹雪さんの視線が、ホワイト寮の窓際にいる俺と三沢へと向けられる……「行け」ということだろう。
「ありがとう、吹雪さん……!」
デュエル・アカデミアのカイザーとキングのデュエルのかけ声と共に、俺と三沢はホワイト寮へと突入した。
ホワイト寮には光の結社構成員の姿はとんと見ず、神楽坂たちラー・イエ
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