第四章
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うしてね、それじゃあね」
「うん、じゃあ」
こう話してそうしてだった。
彼はそのジャック=ランスも前を見て歌うのだった、そしてこの時もだった。
「今度はナポリでの公演だったね」
「そう、あそこでだよ」
「じゃあ今度はナポリの子供達を招待して、後は」
「君はナポリの身体障害者施設にも寄付していたね」
「あの施設の人達も呼ぼう」
こう言ったのである。
「是非ね」
「そうするんだね」
「うん、歌は誰もが聴けるものだから」
子供でも、身体の何処かが悪くても同じ人間だからだ。
「招待するよ」
「そうしよう、今回もね」
モナコもマルツィターノのその言葉に頷く、マルツィターノは悪役や恋敵を歌い続ける。しかしその素顔は心優しい聖者だと誰もが言うのだった。彼は心の中にある悪を舞台で出し切りそうなっていたのである。
悪役だけれど 完
2013・5・2
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