暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第23話 魔の森に在るモノ
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ました。そして何故か、私の頭の上にリンゴをのせます。次の瞬間、母上は短刀を振っていました。
……縦に。
リンゴは左右にわれ、地面に落下します。その間私は固まって、ピクリとも動く事が出来ませんでした。
「……あら、本当に切れ味が良いのね」
(ああ 頭 ……ま まな板代わりにされた)
あまりの事態に、誰一人として動く事が出来ませんでした。私も自分の頭が無傷なのが、とても信じられません。思わずリンゴが乗っていた所に手を当ててみましたが、髪の毛も無事の様です。切れ味が鋭すぎ所為か、果汁のべとつきさえありませんでした。
「はい。返すわ」
パスカルさんは、条件反射で短刀を受け取りました。母上はそのまま私の襟首をつかむと、館に向かって歩き始めます。母上に引きずられる私は、この状況が現実であることを実感出来ず(頭が理解するのを拒否した)他人事のように感じていました。その時思ったのは、ドナドナの子牛ってこんな気持ちなのかな? でした。
その後、何があったかは……忘れました。……忘れる。……忘れさせてください。……お願いだから。
母上の折檻から何とか回復しました。未だに父上からの情報が無い為、待機状態です。
今月
(
ニューイの月
)
中に発見が無ければ、別の手段を探す必要も出て来ます。
今日は仕事で父上と母上が留守なので、ディーネとアナスタシアの3人で訓練をしています。最初は剣の訓練で、私は飛燕剣中心に型練習をしています。前半は何もない所で行い、後半は林や森の中で行います。特に重要なのは後半で、状況に応じて太刀筋を自由に変える為の訓練です。実戦になれば、障害物がある所での戦闘も当然あるでしょう。乱戦時に味方を傷つけないのは当然ですが、剣が障害物に当たると剣のダメージになったり振り遅れにつながります。実戦では当然それが、死に直結します。(セリカ様の受け売りなのが悲しい所です)
個人練習が終わると、3人で一度手合わせをします。少し前までは、ディーネが一番強く次いで私でアナスタシアが最後と言う順番でした。この順番が変動しつつあるのです。私が飛燕剣を使い始めた事と、マルウェンの首輪の成長促進の加護が原因です。流石にまだ一度も勝っていませんが、ディーネの動きに余裕が無くなって来ました。
ディーネに飛燕剣を教えろと言われましたが、バスタードソードでは重過ぎて飛燕剣を使うのは無理でした。代わりに狙撃戦術と錬撃術を教えようとしたら、ディーネには飛燕剣以上に相性が悪かった様です。全く物になる兆候がありませんでした。狙撃戦術と錬撃術は役に立たないと思ったら、アナスタシアが予想外に相性が良かったです。アナスタシアは剣術の成長に不満があったようで、とても喜んでいました。(レイピアが向いてないのかな?)
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