第182話
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黙って彼らを見捨てるわけにもいかない。
足のベクトルを変化させ、数メートルの距離を一瞬で詰め、左手の掌底でレギンスの顎を打ち上げようと考え、ベクトルを変化させ一瞬で近づいた瞬間。
どこから取り出したのか弾が二つしか入らない護身用の拳銃が握られ、接近した瞬間麻生の眉間に銃口を向けられていた。
「なっ・・・」
「実験開始です。」
引き金が引かれ、銃弾が発射される。
麻生の直感ともいえる本能が今までにないくらいの警報を鳴らした。
全力で防げ、と。
無意識に両手に星の力を集め、手を重ねて、銃弾を受け止める。
ただの銃弾ならこれほどまでに防御をとる意味はない。
そう、ただの銃弾なら。
受け止めた銃弾の威力は凄まじく、星の力を纏った両手をもってしても止められず、そのまま後ろに吹き飛んでしまう。
地面を滑りながら、住宅街やレンガの壁を破壊しながら後ろへ飛んでいく。
「ぎがあああああああ!!」
弾丸の威力は衰える事無く、麻生を貫こうとしている。
レギンスは何ならかの魔術を使い、弾丸を強化した。
それも星の力を使っても防ぐのがやっとのくらい。
(これが、奴らの魔術で強化されたのならッ!)
両手に纏っていた星の力を弾丸に流し込む。
彼らの魔術や生物は星の力が弱点。
魔術で強化された弾丸にも効果が期待できる。
案の定、星の力を流し込まれた弾丸はひびが入り、最後には粉々に砕け散った。
周りを見ると、最初の位置からかなり吹き飛ばされたのが分かり、急いで元の場所に戻る。
全身を強化していたため、背中でレンガの壁を破壊していったが怪我はない。
能力を使ってすぐに戻るが、そこにはミイラの姿になった住民が地面に転がっていた。
付近にはレギンズの姿は見えない。
(姿を隠して、不意打ちを狙っているのか?)
と、考えている時にある光景を見て疑問に思った。
助けた住民の数は六人。
最初にレギンズに殺された住民を追加すると七人の遺体が転がっている計算になる。
なのに、この場にある遺体の数は八つ。
(これは一体・・・・)
答えはすぐに出た。
動きを止めている駆動鎧の一つから音が聞こえた。
バゴボゴベギ!!、と骨をかみ砕くような生々しい音が。
視線を向けると駆動鎧がでこぼこにへこみながら変形していた。
頭ともいえる部分や、膨らんだ胸部装甲など全体的にへこんでいき、徐々に西洋の鎧のような形へと変えていく。
駆動鎧の中心には巨大な目玉が現れ、それを中心に全身には血管のような管が万遍なく広がっていく。
また肩にも目玉が現れ、ギョロリと麻生を睨む。
「さぁ、始めましょうか。」
レギンズの声は身にがっちりと纏う鎧のような|駆動
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