十二話
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揺らす
名づけるならば、活剄衝剄混合変化・鎗打とでも言ったところか
これならば守りでその場に徹しながらも、剄を溜め接近状態で打つことが出来る。対汚染獣ならば、放った衝剄が突き刺さった先から出て体内を荒らす。そして近距離からの急加速を伴った直線的な動きのため、相手にとって反応はし辛い
普段鉄鞭を扱うものが、叩き潰すものだという考えを持ちがちなために考えず、持って間もないレイフォンだからこそ考え付いたとも言える鉄鞭による突きの剄技。だが、同時に弱点も思いつく
(これじゃ、基本相手が近くにいなきゃ使えない。旋剄を使ってじゃ威力が落ちるから近接戦闘に限定されるし、先がとがっていた方が強い。それに、使った後少し体が踏ん張るために固まるから、外したら大きな隙になる)
だが、近接戦ならば使えないという訳ではないので保留にする
(出来れば距離が空いても使えるやつ。旋剄で近づきながら振り下ろす様なものとか………)
「とりあえず、また後で考えればいいか」
そう結論付け、ニーナのもとへと戻る。そろそろ休憩も終わりの時間だ
「やあレイフォン。頑張ってるみたいだね」
「ハーレイさん、どうしたんですか?」
「親父について来ててね。せっかくだから、見学でもしようかと思って。それとこれ美味しいよ」
ニーナの場所に戻ってみれば、そのそばにハーレイが座りレイフォンが持ってきたクッキーを齧っていた
初めて会った時と違い、さっぱりとした服装なため印象が変わって見える
「その鉄鞭使ってみてどう? 何か違和感とかない?」
「いえ、今のところ問題ありません」
「それはよかった。何かあったら家に来てくれれば見るからね」
和やかに会話を交わす二人に対し、ニーナが立ち上がり鉄鞭を復元してレイフォンを向く
「休憩ももう終わりだろう。さあ、続けよう」
「いえ。久しぶりに激しく動いたので、今日はもう打ち合いはせず、基礎をしようと思うんですけど……」
「なぜだ。十分休んだ。私はまだまだいけるぞ?」
鉄鞭を持ちながら不満げにニーナは言う。久しぶりに全力で動けたからまだまだ動き足りないのだろうが、レイフォンは苦笑いを浮かべながら口を開く
「日常的な剄息に慣れたばかりで疲労が大きいと思いますので。なので、とりあえず今日は硬球を使った基礎と、金剛剄を教えたいんですが……だめですか?」
「ニーナ、我儘言っちゃだめだよ」
「むう……二人が言うなら仕方ない。それよりもレイフォン、金剛剄を教えてくれるのは本当か?」
「ええと……はい」
先ほどまでの不満げな様子は消え去り、待ってましたとばかりに勢い込む様に聞くニーナに、レイフォンは若干どもって返す
最初にレイフォンが見せた技であり、ずっと気に
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