第二十八話 逃走、不倒
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。」
「どういうことなんですか?」
再度の断言にアリスが問いかける。
「……俺の『閃』と和也の『閃』では確かに俺の方が威力は高い。だが、それでも三十倍以上の威力があるわけではない。」
つまり、相手の腕を切ることすら敵わないのだ。
剣士として戦うことしかできないのでは、負けることはなくとも決して勝つことはできない。
相手にダメージを与えることすらできないのだから。
「そうですか………。」
「……アリスはどうだ?倒す手段はありそうか?」
「………かなり難しいですが、バルディッシュがあればなんとか。でも、レイジングハートが機能停止に追い込まれる以上、バルディッシュもそうなると考えれば、倒す方法はないです。」
アリスの戦闘スタイルは他を圧倒する速度に重点を置いたスタイルである。
そして、その戦闘スタイルを成立させるために攻撃力をある程度犠牲にしている。
そのため、アリスが最も苦手とするのが圧倒的防御力を有する相手である。
勿論だからと言ってその対策を全く立てていないわけではない。
でも、それは全てバルディッシュありきの話であり、バルディッシュを使えないとなるとその話は大きく変わる。
「……打つ手なしか……。」
誠也がダウンしているため、アリス、和也、剛士の三人の誰かが機械王と戦わなければならないのだが、誰一人として勝つ算段を持っている人がいない。
こうなってくれば、誠也が回復するのを待たなければならないが、レイジングハートからの情報で機械王が人間へ戦争を仕掛けようとしているという情報を得たからにはゆっくりと動いてはいられない。
機械的な武装では対抗できない以上、魔法や刀などの武器で対抗する以外方法がない。
しかし、それでは倒せない。
文字通り打つ手なしだった。
「………いえ、打つ手は、あります………!」
そう言ったのは、壁に体をもたれかけている誠也だった。
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