第四章
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「事故とかにはな」
「気をつけろっていうんですね」
「ああ、これまで以上にな」
「ですね、家族が増えた分」
暁羅も若松の言っていることがわかった、それでだった。
これからのことを真剣に考る様になった、やがて愛美は子供と共に退院し家族三人で暮らせる様になった、その時に。
愛美は暁羅にあるものを出してきた、それはというと。
「もう一つか」
「ええ、この子の分ね」
お守りだった、笑顔で暁羅にそれを出してきたのだ。
「これ持っててね」
「この子の為にもか」
「ええ、絶対に事故は起こさないでね」
愛美は暁羅とうhたりの子供の顔を交互に見ながら言った。
「本当に気をつけてね」
「わかったよ、じゃあね」
「後ね」
愛美は暁羅がそのお守りを受け取ったのを見てさらにだった。
暁羅のその顔を見上げてこうも言った。
「それでね」
「まだあるのか?」
「今度神社に行ってね」
お守りだけではなかった、実際のものもだった。
「そこでお祓いもしてもらって」
「厄災か」
「それにも行きましょう」
「わかったよ、それじゃあな」
「ええ、それでね」
こうして暁羅は愛美と二人の間に産まれた子供と共に今度は神社に行った、そこでお祓いもしてもらいさらに願掛けもして破魔矢も買った。
暁羅はこれで終わりだと思った、だが。
「お寺にも行って」
「今度ははお寺かよ」
「そう、お寺でお経を貰ってね」
「厄災か?」
「密教、真言系でね」
愛美の家の宗教でもある。
「それで護ってもらおうね」
「今度は仏教か」
「真言宗はあの弘法大師様だから」
日本の仏教界最大の天才と言われる、その法力は相当なものだったという。
「それもあればね」
「違うんだな」
「そう、そこも行きましょう」
「仏教もか」
「神様だけでなく仏様もいてくれたら余計に有り難いでしょ」
だからだというのだ。
「それで行きましょう」
「わかったよ。じゃあな」
暁羅は妻の言葉に頷き今度はその真言宗の寺に行った、そしてお経も貰ったのだ。
これで終わりかと思うとだった、さらにだった。
暫く経ってから愛美はまた言ったのだった。
「天理教の神様のご守護もね」
「天理教!?」
「そう、天理教ね」
今度はこの宗教だった。
「実家の近くに天理教の教会があるから」
「そこで今度は何貰うんだ?」
「ご守護貰うの。天理教の神様からね」
「天理教もって」
「神様は多い方がいいでしょ」
またこう言ったのだった。
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