第七章
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「凄いな」
「ったくよ、色々言ってくれたな」
「連日朝まで言い合ってたよ」
「この連中馬鹿だから俺のよさがわからねんだよ」
「まあ受け入れるところは受け入れてやったがな」
「わかった、それならな」
社長は四人のそれぞれの睨み合いながらの言葉を聞いた、それからこう言うのだった。
「これからもそれでいけ」
「いいのかよ、これからどうなっても知らねえぞ」
「俺達本当に何時大喧嘩になっても不思議じゃねえぞ」
「それでもいいんだな」
「いがみ合ってばかりでもな」
「御前が解散を言い出すまでそれでいいさ」
社長jは笑ってこうまで言った。
「じゃあこれからも頼むな」
「へっ、どうなっても知らねえぜ」
マックローンは目を怒らせて社長に返した。
「それでもいいっていうんならいいさ」
「それでいけ」
社長は四人に言った、そうして四人の好きな様に作詞作曲をさせ音楽を作らせた。
四人は常にいい歌詞に曲を出しそしてバンド自体も忽ちのうちにメジャーになった。常にいがみ合っているままだったが。
その常にいがみ合いながらも素晴らしい音楽活動を続ける彼等を見てだ、あの音楽会社の社員が社長に言った。
「何かいがみ合ってばかりですけれど」
「いい音楽活動を続けているな」
「というか喧嘩ばかりしていてもですね」
「ああ、いい感じだな」
「全然仲間意識ないですけれどね」
これはなかった、誰がどう見ても。
「呆れる位に」
「俺もそう思うさ」
「思っていてもですか」
「あのグループはあれでいいんだよ」
「喧嘩し合う状態で、ですか」
「いいんだよ」
「一曲作るだけでも大変ですよ、最近じゃ演奏にもお互い言い合いしますし」
レコーディングやコンサートの合間にもだ、四人は言い合う様になっているのだ。
「それでもですか」
「いいんだ、あれでな」
「何であれだけの状況をほったらかしにしてるんですか?」
社員はいい加減不思議になって社長に問うた。
「何時爆発して解散してもおかしくないですよ」
「爆発か」
「はい、そうなって」
「爆発なら今もだろ」
笑って言う社長だった。
「そうだろ」
「まあそれはそうですけれどね」
「溜めるとよくないんだよ、ああして常に衝突して爆発する方がな」
「いいんですか」
「ああした連中だからお互いに向かい合うってわかってたさ」
四人共アグレッシブな性格だ、実に。
「それで組ませてな」
「いい音楽を作らせて演奏させてるんですか」
「この国と同じだよ」
こうも言う彼だった。
「イギリスとな」
「我が国とですか」
「イギリスだってそうだよ、四つの国が一緒にいるけれどな」
「いつもいがみ合ってますね、実際」
それで独立運動も起こっている、北アイルランドもスコ
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