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我が剣は愛する者の為に
転生完了そして悲劇の幕開け
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している時、母親は口から血を流しながらも自分の子供に微笑みながら言う。

「大丈夫だよ・・・・縁。」

その時の赤ん坊は泣き叫んでいたのに、ピタリと泣き止んだ。
代わりにこの光景が信じられない目を見開いている。
母親はいつものように赤ん坊をあやす様に語りかける。

「大丈夫・・・・もうすぐ終わるから泣かないで・・・縁。」

赤ん坊の頭をゆっくりと優しく撫でながら言う。

「せっかくの上玉だったのにもったいねぇ。」

賊の一人がそう言うと、もう一人の賊が必死に謝っている。

「しょうがない。
 荷物掻っ攫って逃げるか。」

傷の深さからしてそう長くはない。
そう判断した賊は近くにある荷物だけでも持っていこうしている。

「そうだな。
 さっさと逃げ・・・「どこに逃げるのだ?」・・・・何?」

凛とした凛々しい声が聞こえた。
賊達はその方に視線を向ける。
そこには女性が立っていた。
腰まである束ねられた長い黒髪、緑を基調にした服。
左手には木で出来た籠を肩で背負っており、右手には龍を模倣した薙刀が持たれていた。

「何だてめぇは?」

賊の一人が剣を抜きながら、そう言う。
もう一人の賊も警戒しながら剣を抜く。
女性は賊の質問に答える事なく、自分の用件だけを聞く。

「貴様等がここにいる人達を殺したのだな。」

「そうだが。
 それがどうかしたのか?」

「そうか・・・・・なら・・・」

肩に背負っている籠を下ろして、地面を強く蹴る。
突然の行動に男達は目を見開くしかできなかった。
女性は一気に接近すると、薙刀を片手に怒りの言葉を投げかける。

「そこの夫婦の仇を取らせてもらう。」

女性の薙刀の刃は二人の賊の首を捉え、切断する。
賊達は叫び声をあげる事無く、首から血を噴き出しながら後ろに倒れる。
地面に転がった顔の表情はまだ死んだことに気がついてないようだ。
女性は母親が必死に赤ん坊をあやしている声が聞こえ、近づいて行く。

「すまない。
 もう少し速く気が付いていたらこんな事には・・・・」

女性は自分が一つも悪くないのに、悔やんでいるようだ。
母親は賊をこの女性が殺してくれたのを理解すると、小さく笑みを浮かべる。

「いえ、ありがとうございます。
 夫の仇を取ってくれて。
 この子に憎しみを持たせたくありませんでしたから。」

そう言って母親は赤ん坊を優しく撫でる。
依然と、赤ん坊は目を見開いている。

「あのお願いがあります。」

「何だ。
 言ってくれ。」

母親は赤ん坊を抱きかかえ、震える腕を必死に伸ばして女性に渡す。

「この子をあなたが育ててくれませんか?」

女性はそれを聞いて驚く。
しかし、
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