第70話
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」
「何よ。
何か、文句ある?」
おそらく、制理は麻生がいらん事を言うのだと思ったのだろう。
若干無視しながら、麻生の言葉を聞こうとする。
「作戦だが、俺に考えがある。」
「・・・・・・・・まぁ、いいわ。
聞くだけ聞いてあげる。」
正直、競技開始までそれほど時間が残されていない。
が、色んな意見を聞いて作戦を立てた方がより良い作戦ができる可能性がある。
麻生の口から作戦の内容を聞いた時、制理だけでなくその場にいた生徒全員が驚いた。
「何を言い出したかと思えば、貴様は本当の馬鹿か!!」
その作戦を聞いて一番に否定したのは、制理だ。
一番に制理が否定する事が分かっていたのか、麻生は制理を説得する。
「この作戦なら安全に相手に近づく事ができる。
接触した時は各々の判断だが、撹乱と殲滅は俺が引き受けるから、お前達は棒を倒す事だけに集中すればいい。」
「何を勝手な事を言っているのよ!
そもそも、この作戦は貴様に能力がある事を前提に話を進めているじゃない!」
麻生が言った作戦の内容は至ってシンプルだった。
先程も、制理が話したが相手は開始早々、遠距離の能力で数を減らしに来る筈だ。
その能力を麻生一人で相殺すると言い出したのだ。
麻生一人で相殺できるのなら念動能力による能力者が必要なくなり、棒を倒す組に数を割く事ができる。
しかし、相手はエリート校だ。
遠距離攻撃だけを相殺したからって勝つ事は厳しいだろう。
だからこそ、制理は念動能力や他の能力を使って、砂を巻き上げ視界を奪って奇襲するつもりだった。
それも麻生一人でやるというのだから、怒るに決まっている。
この勝負は小萌先生の為にも絶対に勝たないといけない。
「貴様には能力が無いでしょう。
だから、この作戦は実行できな・・「いや、キョウやんは能力を持っているぜよ。」・・・土御門元春!
貴様まで何を言っているのよ!!」
麻生を弁護するように土御門は言う。
「俺はキョウやんが能力を使っている所を何度も見た事がある。
それもとびっきり強力の能力をだ。」
「でも、そいつは身体検査では無能力者って結果が出た筈よ。」
「確かにデータ上ではそうだが、この学園都市にはあまりに強力過ぎて本来の力を出さない能力者がいる。
また、異質過ぎて身体検査に反応できず、無能力者って結果が出る事もある。」
「どうして、貴様がそんな事を知っているのよ。」
土御門は麻生の能力がどれほどのモノかこの目で確認している。
何より、土御門はスパイだ。
そう言った能力者がいる事を上層部から聞いた事があるのだ。
しかし、そんな事
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