氷結剣
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囲まれた。《ループス・ニーキャス》と言う名の狼型のモンスターだ。
「ちょっとやばいんじゃないの?さすがにこの数になるとモンスターハウスと同じじゃない?」
「いや、まだここのほうがマシだろ。モンスターハウスなんて逃げ場のない状態で20〜三十体ぐらいの相手とやらなきゃ行けねぇんだから。木の上に逃げられるだけでもいいほうだろう」
メルムの反応にゲツガは返すが少しの気晴らし程度でしかない。現にニーキャスの数はすでに五十は超えている。しかも、その数はまだどんどん増えていっている。さすがにこれで相当の強さがあったら厄介だ。
「別にたいしたことないだろ?ただこういうタイプのモンスターは一体一体の能力が低いから物量戦で来る奴だろうし」
フブキはそう言って背中から直剣を引き抜く。
「どうせだったら経験値稼ぎになるだろうし狩ろうぜ!」
そう言ってフブキはニープスの群れに飛び込んで行ってしまった。
「はあ、フブキは戦闘になると若干テンションと言うか性格が変わるから困るのよね」
メルムもそういいながらも腰に指していた両手剣を引き抜く。ゲツガも背中にある両手剣を引き抜くと逆手に構える。
「仕方ないし俺らも行くか」
そして二人もニープスの群れに飛び込んだ。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
フブキは飛び込んで一気に三体のニープスを切り裂いた。ニープスは一撃でポリゴン片に変わった。そしてそれが開戦の合図のようにニープスはフブキに飛び掛ってきた。
「さあ、どんどん来い!俺がお前らを全滅させてやる!!」
そう叫ぶと同時に氷の剣士と呼ばれる由来のスキル、《氷結剣》を発動させる。発動するとHPバーの下にもう一つバーが現れる。これは氷の能力を使用する時に消費するMPゲージだ。しかし、先ずは普通の片手剣スキル《ホリゾンタル・スクエア》で数体のニープスを倒す。
「まだまだぁ!!」
さらにスキルの発動した硬直の後さらに氷結剣特殊攻撃スキル《アイスブラスト》を使用する。使用するとフブキの剣の周りに小さな氷の粒が現れる。スキルを使用してそのまま突撃する。
「散れぇ!」
剣に切り裂かれてポリゴン片となって消えるニープス五体ほどいたが、それを避けたものも数体いるが氷の結晶が身体に付着する。そのニープスたちはフブキに襲い掛かろうとするが、フブキはただ後ろを向いたまま呟いた。
「爆ぜろ」
そう呟いたと同時に先ほどのニープスの小さな氷の粒がニープスの身体で巨大な氷柱のようになり体を貫いた。
「きゃいん!!」
そして大きな氷柱とともにニープスはポリゴン片になって消えた。それを見たニープスは怯えることもなく再びフブキに突っ込んで来る。
「おいおい、その頭
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