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オリ主達の禁則事項
英雄の暗躍
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のオリ主の反応にはあまり大差がないようだ。
 それでも、これも仕事の一環でもある。

「お前は能力も記憶も無くし、本来の輪廻に戻されるだけの事だ」
「や、やめてくれ!!そ、そんな事をされたら俺が俺じゃなくなる!!」
「何を今さら…」

 どう思おうと関係ない。
 善人も悪人も大人も子供も老人も男も女も…死ぬ時は死ぬ。
 事故だったり病気だったり事件だったりと様々な要因で…惜しむなとは言わないがそれが命の営みなのだ。
 オリ主のように、その循環から外れた者の方が異端なのである。
 世界の為に、そこで生きる命の為にも、間違いは正さなければならない。

「お、お前だって同じオリ主じゃないか!!」
「…言い訳はしない」

 それはどうしようもなく事実だ。
 輪廻から外れた存在であるという一点で、秋晴と中に差はない。
 あるのは法を犯した者と法を守る者と言う線引きだけだ。

「な、何が法だ!!勝手に決めたルールで縛られてたまるか!!」
「別に理解してもらおうとは思わないし必要はない」

 秋晴が中に右手を振り下ろす。
 この手の輩の説得ははなから無理だと割り切っている。
 何時までもダダに付き合っていられるほど暇でもないのだ。

「そしてやる事もかわらな…って何?」

 指先が中を指せば終わる…はずだったが、振り下ろししかけていた手をそのままに、風切り恩に振り返った瞬間、秋晴は目を丸くした。
 蹴りが“飛んで”来ている。
 まっすぐに一直線に…数十メートルの長さに伸びて飛んでくるという常識はずれな光景に、流石の秋晴も一瞬目を奪われる。

「ちっ」

 とっさに背後に飛んだことで辺りはしなかったが、そのせいで中との距離が開いてしまう。
 指先にともっていた灯も消えてしまったのを見て、思わず舌打ちするが、今は襲撃者の迎撃が先だと構えを取る。
 
「ゴムゴムの〜ガトリング!!」
「くっ」

 とりあえず目の前の足を殴ってどうにかしようとしたが、タイミングを合わせた横合いからの不意打ちに足が止まる。
 完全に主導権を取られたため、一端下がって相手を見極めようとしたが、襲撃者は森の木と枝の陰に隠れていて確認できない。
 声からして女か、声変わり前の少年と言うくらいしか分からない。
 それにしたって想像だ。

「舐めるな!!」

 連射に連射で答える。
 打ち出されてくる拳を自らの拳で迎撃した。
 拳同士がぶつかり合い、捌いた事で巻き起こった風の音が連続し、あるいは重なりあう。
 残念な事に、秋晴のそれは伸びるほど便利な代物ではないが、回転数では圧倒的に勝るため、秋晴の周囲に展開された拳の結界は破れない。
 向こうもこの結果は予想範囲内だったが故に、最初の不意打ちで終わらせたか
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