GGO編ーファントム・バレット編ー
53.死の銃弾
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》を撃って、撃たれた二人がそれっきりログインしていないっていう.......」
「そうだ.......」
頷いたキリトは、そこでまっすぐ顔を見た。
「俺も......最初は有り得ないと
思っていた。昨日、待機ドームであいつと遭遇してからも、まさかと否定し続けていたんだ。でも、もう疑いようはない......あいつは、何らかの方法で、プレイヤーを本当に殺せる。実際に、《ゼクシード》と《薄塩たらこ》の二人は、少し前に死体で発見されている......」
(何でそんなこと知っているの?あなたは誰なの?そして、あなたとあのボロマントは、どういう関係なの.....?)
ボロマントは、拳銃をホルスターに戻し、肩のL115を背負い直し、【Dead】のタグを乗せたダインの方に歩き出す。ダインのすぐ横を通り過ぎて鉄橋へと向かい、橋を渡るでもなく、最初に姿を現した時のように、姿を消した。
ボロマントは、その後、十秒経っても姿を現さない。
その時、左手首にアラームの振動がかすかに伝わり、時計を見ると、八時四十四分五十秒。あと十秒で、三回目の《サテライト・スキャン》が行われる。ポーチから端末を取り出し、画面を見る。
「キリト、あんたは橋を監視してて。私はこれであいつの名前を確認する」
「わかった」
即座に戻る返事を聞きつつ、マップの更新を待つ。あと三秒.......二、一、スキャンを開始。
ぱぱっ、と画面に幾つかの光点が浮かび上がる。幾つかの光点をプッシュして名を探すがーー
「えっ.......な、無い!?」
鉄橋の下にあのボロマントの光点が存在しない。
(何でよ.......)
いつ《死銃》の野郎が動き出すかわからねぇ以上、とりあえずキリトとシノンと合流してやつの正体を知らせねぇと。
辺りにいるかもしれないプレイヤーなど気にせず、シノンとキリトの元へとフィールドを駆け抜ける。
「..........?」
俺は駆ける足を止める。
砂煙が舞う中に陽炎のようにボヤけ、ゆらゆらと揺れる黒い影が浮かび上がる。
(まずい!!)
自分の直感がそう告げ、反射的に横へと飛び退く。
目の前を覆っていた砂煙が一筋の弾丸により空間が切り裂かれる。
「不意打ちかよ.......っ!!」
(嘘だろ!何で......)
砂煙が晴れた先に現れたのは、黒いマントに身を包み、さらにフードを被りフードから少しだけ覗く銀色の仮面、その手には黒いハンドガンを持っている。
「お前は........《死銃》!!」
暗剣を右手にファイブセブンを左手に握りしめ、《死銃》と向かい合う。
「やっと見つけたぞ.......洗いざらい話してもらうぞ《死銃》!!」
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