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ヘタリア大帝国
TURN72 レーティア救出その十
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「死刑よ、死刑」
「けれど今のソビエトには死刑はないよ」
 カテーリンが帝政ロシアの悪行として廃止させたのだ。ロシアもそのことを指摘する。
「それはどうするの?」
「だったらシベリア送りよ」
 それはそれで、だった。
「そこでずっと反省してもらうわ」
「そうするんだね」
「そう、とにかく絶対に許さないから」
 こう生徒会室を思わせる質素な部屋の中でロシアに言う。
「何があってもね」
「そうだね。それで他のドクツ軍人はどうするのかな」
「全員再教育です」
 カテーリンは彼等の処罰は既に決めていた。
「共有主義の素晴らしさを徹底的に叩き込みます」
「今あの元帥さんにしているみたいにだね」
「そうするから」
「そしてドクツの人達はどうなるのかな」
「東欧とプロイセンはソビエトの管轄になるから」
 そこから言うことだった。
「東ドクツを建国させて全部共有主義国家よ」
「僕のお友達になってくれるんだね」
「祖国君は皆のリーダーよ」
 カテーリン直々の任命である。
「頑張ってね」
「うん、僕頑張るからね」
「祖国君は凄い子だから」
 実は祖国愛は強いカテーリンなのだ。
「世界のリーダーとして頑張ってね」
「太平洋では日本君がいてイギリス君まだいるけれどね」
「皆やっつけてあげるから」
 このことはカテーリンは既に決めていた、同盟国であっても。
「そして皆共有主義を信じるの。皆平等になるの」
「カテーリンさんって平等であることに厳しいけれど」
「ロシア帝国の時は酷かったから」
 カテーリンはその時のことを思い出して暗い顔になった。
「皇帝や貴族ばかりいい目を見てたじゃない」
「その時のことだね」
「農民や労働者は酷い生活をして。私だって孤児だったから」
 カテーリンは自然と俯き暗い顔になった。
「その時先生やミーリャちゃん、祖国君達がいなかったら」
「ううん、カテーリンさんずっと一人だったよね」
「一人でいたら駄目なの」
 カテーリンは顔を上げなおして言った。
「皆がいないと駄目なの」
「そうだね、そういうことだね」
「だから皆一緒になってお友達になるの」
「それが共有主義だよね」
「そうよ、共有主義は皆平等で財産もお金もない本当に素晴らしい社会だから」
 この言葉には使命感があった。
「皆が信じるべきなのよ」
「何か皆凄く嫌がってるけれどね」
「君主や資産主義だからよ」
 カテーリンは彼等が共有主義を嫌う理由をそこにあると考えていた。
「それでなのよ」
「資産主義だからなんだ」
「そう、だからよ」 
 あくまでこう言う。
「悪い閑雅を信じているからよ」
「その悪い考えをなくしていく為にもだね」
「まずはドクツに勝ちます」
 このことは絶対の前提だった
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