第四幕その七
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初
。
「さあ、今から救いを」
「この魂を」
「神秘の愛の中で」
彼を見ながらの言葉である。既に書斎ではなかった。天の宮殿の中であった。
「聖なる光に包んで」
「今静かに」
「忌々しいが認めるしかない」
メフィストは達観した顔になって呟いた。
「彼は救われたのだ。ではファウスト博士」
最後に彼を見てだ。優しい微笑みを向けてである。
「最後の審判の後で天界で御会いしましょう。また貴方と共にあらゆる場所を巡りあらゆるものを見て楽しみたいものです」
こう言ってその端麗な動作で優雅に一礼してである。天使達に囲まれ光に照らされている彼を見送るのであった。
メフィストーフェレ 完
2010・1・28
[8]前話 [9]前 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ