第四章 空白期編
第百十五話 『シホのミッドチルダでの暮らし』
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みるね? それで名前はなにがいい?」
「アウルヴァンディル、でいいですか…?」
「アウルヴァンディル…? シホちゃん、名前はなにが由来かわかるかな?」
「そうね…アウルヴァンディルっていうと、北欧神話に登場する小人の事で弓の名手で、ホズを弓矢で盲目にしたって言われている人物の名前、だったかしら?」
「あ、シホさん正解。それで合っています」
合っていてよかったわ。
でもなんでこんなややこしい名前にしたのかしら…?
理由を聞いてみると、
「その人は小人なのに関係なく大きい人に立ち向かっていったっていう話があります。だから僕もそんな勇気を持てる人になりたいと思ってデバイスの名前にしたいと思ったんです」
「なるほどね。自身の成長をデバイスと一緒に行っていくという意味合いもあるのね」
「はい」
「なら構わないかな。それじゃすずか。二人の意向でデバイス作成を進めていってくれていい? もちろん魔術式搭載は絶対条件で」
「うん。わかったよ、シホちゃん。ランちゃんにレン君もできるのを待っててね?」
「「はい」」
それですずかはそれからマリーさんの意見も参考にしていきながらもデバイス作成を取り掛かっていった。
そしてランとレンが短期訓練校に入学するちょっと前にデバイスが完成したという報告で家にやってきた。
「はい。ランちゃんにレン君。これがあなた達の意向の元に作られたデバイス達だよ」
すずかの手にはミニ剣の形をしたものと二枚のコインが糸で繋がっているものの二種類の待機形態のデバイスがあった。
それでそれぞれ剣型はランに、コイン型はレンに渡された。
「わぁー…これが私のデバイス」
「それでこれが僕の…」
「その子の名前を言って展開してみて? この子達はそれぞれに答えてくれるから」
「はい!」
「うん!」
それで二人は待機形態をかかげて、
「バルムンク!」
「アウルヴァンディル!」
「「セットアップ!」」
それで二人のデバイスは展開されていく。
ランの手にはシグナムと似た形の青白い片刃の剣が握られていた。
そしてレンの方には両手にとりつく形で二枚の標準サイズの盾が装着されていた。
それを見てすずかが、
「うん。試作タイプにしてはちゃんと起動してくれてよかった。まだ初期型だからその形態しかないけど物足りなくなったら言ってね? 新しいフォルムも考えてあげるからね」
「そんな…。これだけでまだ私達は十分ですよ」
「うん。まだ慣れないといけませんから」
「うん。了解だよ」
「ありがとね、すずか」
「ううん、いいよシホちゃん。いつでも頼ってね?」
「ええ」
すずかはやっぱりこういう分野では頼りになるわね。
それでランとレンはしばらくの間、寮通いの住み着きで訓練校に入って
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