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レーヴァティン〜クロスクエスト〜
シンモラ
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。今のスルトはスルトであってスルトではありません。スルトは、闇の者たちに操られ、そなた達の住まうアルヴヘムを、さらにはその先、アースガルズまでを焼き尽くさんとしています」
「マジか!!」
「ラグナロクの危機再びってか……」

 シンモラが訴える。

「このままでは、地上のあらゆる生き物が死滅してしまう。勇気ある妖精の騎士たちよ、我が夫を救ってください。そうすれば闇は去り、世界は救われるでしょう」

 そして……視界右端に、クエストロールが流れた。受注完了だ。

「任せろ。スルトを目覚めさせてきてやるぜ!!」
「よ〜し……久々に本気になれそうだな」

 シャノンとゲツガも叫ぶ。

「ありがとう、妖精たちよ……スルトは、この《スルトガルド》よりはるか北、ムスペルヘイム首都の《ドラグ》近くに居を構え、機が熟すのを待っています」

「よし、行くぞみんな!!」

『『おう!!』』

 セモンが叫び、皆もこたえる。


 セモン達は、スルトガルドを出て北に向かった。



                   
                     *



「しっかし……スルトを縛る闇か。そんなの聞いたことがないぞ?」
「たぶん……ヘルのあたりが出張ってきてるんじゃないか?ALOはあくまでもゲームだ。 原作と違うところもあるさ」
「……もしかしてさ、ゲツガ君って神話の知識ある?」
「え?あ、まぁな。小さいころ読み漁ったことがあって……ほら、キリトんち結構そういう本あってさ」
「へぇ!!君とはいい話ができそうだ」

 
 どうやらシャノンとゲツガは意気投合したようだ。


「スルトかぁ……どうやって倒そうか……セモン?」
「あ、ああ。どうしたコハク」
「もう、聞いてなかったの?……そのスルトってやつをそうやって倒そうかって話よ」
「ははは。気が早いぜ。シャノンの話しなら、スルトだけじゃないんだろ、敵は」
「そうだけど……」

 セモンはさも当然とばかりに宣言した。

「大丈夫。その時になればどうにかなる。うまくいけばそれでいいじゃないか」
「もうっ……相変わらずだね。セモンは。……がんばろ!」

 コハクが笑顔になって、セモンに言う。セモンも笑顔で返す。

「ああ」


 しかしセモンは、実はコハクの話をあまり聞いてすらいなかった。

 何か嫌な予感がするのだ。


 闇にとらわれた焔の巨人族の王。

 実はセモンは、すでにこのクエストに挑んで失敗した何人かのプレイヤーに話を聞いていた。しかし、彼らはこんなことを言ってはいなかった……。

「気になるのか。誰も闇化の話をしていなかったこと」
「ゲイザーさん……」

 どうしてそ
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