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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第十五幕 「学園最強の変人達の末路」
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たこともないほど不安そうな目線を楯無に送る。
ひらひらと舞う木の葉がゆっくりと二人の目の前へと舞い降りてゆく。
「・・・」
「・・・」
2人の目が同時に細まる。極限まで研ぎ澄まされた集中力が刹那を那由多へと変えてゆく。0コンマ001秒以下の世界。意識が無限に引き伸ばされる世界。相反する世界が混ざりあう。
そして、舞い散る木の葉が地面に―――
「いい加減に・・・しなさぁぁ〜〜〜〜〜!!!」
ばちこぉぉぉん!!!
「へぶらいっ!?」
「暴れちゃ・・・駄目っ!!」
ばちばちばちぃっ!!
「あへんっ!?」
突如背後から現われた闖入者たちの容赦ない一撃に二人は昏倒した。一人は漫画に出てくるような巨大ハリセンに張り倒され、もう一人は容赦の無いスタンガンの直撃を受けて痺れている。
「はぁっ・・・はぁっ・・・もうっ!いつも人様に迷惑かけちゃダメって言ってるでしょ!!」
「な、何をするユウ!これはお前の為の―――」
「言い・・・訳しない!!」
ばちこぉぉぉん!!
「あばどんっ!?」
「か、簪ちゃん・・・!?ど、どうして・・・」
「・・・タレコミがあったから。そんなことよりも、あっちで今から説教」
「そ、そんな・・・いやでも待つのよ楯無!これは簪ちゃんと二人きりになるまたとないチャンス――」
「お説教はユウにしてもらう。喧嘩両成敗」
「せっかく簪ちゃんと話せたのにぃぃーー!!」
そこに現れたのは両者の弟と妹だった。さっきまでの真剣さは何処へやら、泣く子も黙りそうな一騎打ちをしていた恐ろしい二人は最早見る影もない。そこにいるのは最早唯の駄目兄と駄目姉。二人合わせてダメダメ人間である。抵抗も虚しくあっという間に芋虫の様な簀巻きにされた二人は連行されてゆく。
ずるずるずる・・・
「あっ待って簪ちゃん、自分で歩けるから、ちょっと引きずらないで!?」
「・・・皆を怖がらせた罰」
「そんな殺生な!?」
「皆さんどうも身内がご迷惑をおかけして誠に申し訳ありませんでした!
・・・ホラ行くよ!今日という今日は説教夜通しフルコースなんだからね!」
「ま、待ってくれ!これにはマリアナ海溝より深ーい訳がなぁ・・・あっ頭擦れてる!もうちょっと愛のある運び方を!」
「そ、そうなのよ簪ちゃん!私たち二人はとっても深い懊悩の末にこの決闘を・・・」
「「口答えしない!!」」
「「・・・ハイ」」
似た者同士かお前ら、と突っ込みたくなるが誰も突っ込めない。余りにもかっこ悪くて呆気ない決着。4人が見えなくなり、台風一過の後には金縛りの解けた見物客と儚げな木の葉一枚が残された。
ついでに翌日から学園内で「本当の最強はあの二人じゃね?」
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