勝利と平和 〜裏切の翼編〜
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4基のミサイルが飛んできた。
「そうだな…私は敵星軍だ…当然か」
ミサイルが迫る。
(すまない…エルヴ…)
サユイラが諦めて全身の力を抜いた。が、ミサイルはエピオンをかわし、オメガに着弾した。
「何!?何故俺が!?」
手足の間接部に直撃を食らった。フアラは通信機のチャンネルを変えた。
「何故…俺を攻撃する!!ジョニー・アン!!」
2機の前に降臨してきた青い機体は両手に巨大なクローが付いたMS、オル・シリウスだった。
「これが任務だからですよ特尉…?」
ジョニー・アンと呼ばれたパイロットは、軍人らしくない馬鹿にしたような口調だった。ゴーグルを付けた目にかかるくらいの前髪で、色は茶色の欧米系の人種だ。
「任務とはどういうことだ!」
「ガンダムの捕獲、もしくは破壊…ですが?特尉?」
サユイラもその通信を傍受していた。会話を聞きながらサユイラは自己修理作業をしていた。
一瞬の沈黙の後、ジョニーが口を開いた。
「いや、もう特尉ではないな…ヒイロ閣下がお前を切ったんだよォ!フアラ・ウィンクラフト!!」
シリウスの両手からバスターライフルが放たれた。ウイングオメガはそれを翼で防ぎ、エピオンUは応急処置した腰部バーニアで回避した。
「耐えてくれエピオン…!」
暗黒の海中に二つの光が現れた。
「この識別信号は…!」
フアラが目を見開いた。
「オルシリーズが集結しているというのか!?」
フアラが体勢を立て直した途端、赤い玉、いや、拳がウイングオメガに直撃した。
「攻撃を中止しろ、フィニチア・ロウ!!」
その機体、オル・ベテルギウスのコックピットには物静かな少女が乗っていた。
「無能な男…」
ウイングオメガが弾き飛ばされた。
「フアラ!!」
サユイラが機首をそちらに向けようとすると、背中に雷を帯びた蹴りを食らった。
「ぐッ!!」
コックピット内を衝撃が襲った。
「行かせねぇ、生かせねぇよ!!」
全身が鮮やかな緑色に塗装されたその機体、オル・プロキオンを操るパイロットは特徴的な前髪が右目にかかっている青年だった。
エピオンUに多段の蹴りが炸裂した。
「オラオラァ!!」
「ぐぅ…ッ!」
衝撃でサユイラの仮面にひびが入った。
サユイラはすぐさま通信回線をハッキングしてフアラに通信を入れた。
「何だこの機体は!!」
「オル・シリウス、オル・ベテルギウス、オル・プロキオン…3機の『ガンダムキラー』だ」
ガンダムキラー3機は集結し、連携体勢をとった。
「ガンダムキラー…冬の大三角か…」
「冬…つまり、終局の訪れを告げる者だ」
「そうか…」
フアラはサユイラとの通信から、現海域半径500mの公共回線に切り替えた。
「ジョニー・アン、フィニチア・ロウ、デイノ・バートン、もう一度だけ言う…攻撃を中止しろ!」
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