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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第十四幕 「学園最強の変人達のキョウダイ」
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表候補生の」
「邪魔してごねんね?ボクは2組のシャルロットっていうんだ。よろしくね?」
邪魔、と言われても、丁度話も終わったところだったので問題は無かったのだが、当人以外の目から見れば確かに逢瀬の邪魔をしたように見えなくもない。ちなみにシャルロットはジョウの学園内で出来た友達第一号であり、ユウとも何度か話をしたことがある。
「一体どうしたんですか?兄のことならぼかぁ知りません。人の言うことちゃんと聞かないで勝手なことする人なんて知りません!あと3日くらいは構ってやりません!!」
余程ご立腹なのかぷくっと頬をふくらましていじけたように語るその様はまるで子供のようだった。が、今回はそれでも折れてもらわなければならない事情があった。
「あのね?実はジョウと更識さんが中庭で喧嘩を始めちゃって・・・二人とも熱くなりすぎて誰も止められなくなってるんだ!お願い二人とも、あの二人を止められるのは君たちしかいないんだ!!」
「「・・・・・・」」
パン!と両掌を合わせて合掌の姿を取ったシャルロット。その頼み方何処で学んだの?と思わないでもないが・・・
二人は互いに兄若しくは姉が“熱くなって喧嘩している”という意味を考える。
まずユウが思い浮かべたジョウ。強い。自分も武術を齧っているからこそ良く分かるが、本当に強い。ユウと一夏が二人掛かりでも指一本触れさせないくらいは簡単で、あの千冬を以てして「末恐ろしい」という言葉を吐かせたほど生身の戦闘に強かったりする。あらゆる格闘技や戦法を統合した我流の型は例え達人級の腕前を持った相手でも捉える事は出来ない。というか、織斑先生以外に捉えられたところを見たことがない。(千冬に捉えられることもそうそうない)
そして簪が思い浮かべた更識楯無。裏工作を実行する暗部に対する対暗部用暗部「更識家」の当主であり、17代目。学園の裏の守護者。全てにおいて優秀な上に『更識流』という更識家に代々伝わる柔術の達人で、それ以外の格闘技にも精通している。実力は国外からのスパイやエージェントを息一つ乱さずに素手で捻るくらい簡単にやってのけるほどで、命がけの実戦というものも既にこなしている。
そんな二人が、“熱くなって喧嘩している”。
「・・・ね?分かるでしょ?お願いだから二人を止めて!」
二人の顔から、サァッと一気に血の気が引いた。
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