十七話
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した。
「あの、皆様、僭越ながら私から董卓の事の報告をさせて頂きます。董卓は元は涼州の者だとの事、どの様な伝手かわかりませんが、宮廷に取り入り権勢を意のままにしているとの事。そして、董卓の軍勢は現在二十万を超えています。ですが、その殆どが董卓の連れていた兵では無く、吸収した禁軍で出来ているようです。しかし、名のある者が率いており士気も高く、一概に雑軍とは言えないでしょう」
如水の言葉を聞き、董卓軍の数に華琳以外、集まった諸侯と陪席した者、更に袁紹までもが驚いていた
「そっそうですか、わかりました。つっ、次は…」
「みっ都までどうやって行くかじゃな」
動揺を隠せない袁紹と袁術だったが、威厳を保つ為か軍議を仕切りなおした。
そう言って、気を取り直した他の者らも軍議を再開し、行軍経路、隊列を決めていった。
先鋒は公孫賛、劉備の混成軍で、どうやら、二人は旧知の間柄らしい。
「おい、いくらなんでも少なすぎるだろう。桃香と合わせても三万も満たないぞ」
「あーら、そうなんですの。さすがに身分の卑しい者には荷が重かったかしら」
袁紹は、公孫賛の意見を一蹴し、二人の間に険悪な空気が流れた。一座はざわついたが、華琳の発言で場は収まった。
「私の方から黒田を派遣するわ、そうなれば六万以上になるわ。公孫賛構わない?」
「…ああ、それなら何とかなりそうだ。桃香も良いよな」
「うんっ、それだけいたら何とかなるかも」
その話を聞き袁紹も納得した。
「では、最後にこの連合を誰が纏めるかですけと、家柄、地位を考えれば、候補は絞られてしまいますが、とおも」
「麗羽しかいないわ、他の者もそれでいいでしょう」
「そ、そうですか…仕方ありませんわね。そこまでいうのであれば、この袁本初がお引き受けますわ! おーっほっほっほ!」
「これで、全ての議題は済んだわね、これで解散しましょう」
華琳の一言で軍議が終わり、一同は解散した。
自陣に戻る最中、如水は華琳に疑問に思った事を尋ねた。
「軍議の場で言っていた、天からの遣いとは何だ。一体」
「あれ、適当に流したのよ、まさか、皆が知っているとは思わなかったけど」
「その噂は知っているが、まさか自分自身の事だとは思わなかったな」
「そうなの、意外と抜けている事があるのね、それより先鋒への応援の事だけど」
「わかっている、劉備や公孫賛の事を調べて置けばいいのだろう」
「そうよ、公孫賛はともかく、劉備は配下の者の事も気になるからお願いね」
「ああ、わかった。しかし、これだけの諸侯を集めるとは、袁家の名声は漢王朝を越えるものなのだろうな」
「そうね、本人の人物はともかくとして、その名声は諸侯随一と言えるわ」
「とりあえず、私は公孫賛達と合流しよう。敵側の内情や、相手の将の能力や性格を調べたらそちらに
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