魔法先生ネギま!
0260話
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「ゲッ、早イ!?」
予想外の速度だったのだろう。チャチャゼロは驚きの声を上げながらスライムに弾き飛ばされていく。
取りあえずこれで暫くはエヴァに集中出来るが……ちぃっ!
念動力によりこちらへと向かって来る何かを察知し、その場を咄嗟に飛び退る。
次の瞬間には、つい数瞬前まで俺のいた場所へと複数の氷の矢……というよりは槍のようなものが突き刺さっていた。
「不意を突いたかと思ったが……お前、まだ私に隠しているものが色々あるな?」
「さて、どうだろうな? だがそれはそっちも同じだと思うが」
エヴァと会話をしつつ、再度脳裏に空間倉庫のリストを表示する。
そこで選んだのは手榴弾だ。それもただの手榴弾では無く、いわゆる破片手榴弾と呼ばれるタイプの物だ。普通の手榴弾に比べて中に硬質鉄線が収められている分、その破壊力は脅威の一言だ。開発されたのは1950年代と年代的には既に旧式どころかジュラ紀の遺産と言っても過言ではないこの武器だが、その後、新西暦に至るまで改良に改良を重ねられてきたこの兵器は対人兵器としては凶悪極まりない代物だ。
だが、相手は真祖の吸血鬼。この程度は必要だろう。
「ふっ!」
空間倉庫から実体化させた破片手榴弾をエヴァへと向かって投げつけ、自分の周囲はスライムで覆い尽くす。
ドガァァァァっっっっ!
数秒後、轟音を立てながら猛烈な破壊の嵐が城の前庭に巻き起こるが、その中心近くにいた俺はスライムのドームとも言える物に守られていた為に無傷でやり過ごす事が出来た。
これなら少なくても多少のダメージは……
そう判断し、スライムのドームを解除した俺の目に入ってきたのは氷で出来た巨大な盾だった。
その盾が次の瞬間には砕け散り、大きい破片の幾つかがこちらへと向かって飛んで来る。
「ちっ!」
舌打ちしながらその場から飛び退り視線を盾の向こう側へと向けると、そこには無傷のエヴァが口元に笑みを浮かべながらこちらを眺めていた。
「以前の戦いでお前が銃を使っていたのは見たからな。なら、その他の銃器を使えると考えるのも当然だろう? そして私はそれに対応する魔法を持っていた、それだけだよ。……もっとも、本来この氷盾は敵の攻撃魔法を反射する為に使う防御魔法なのだがな」
……なるほど。そう言えば確かにエヴァと初対面の時にサブマシンガンを使ったのを見られていたな。
「では、次は私から行かせて貰おうか。一応手加減はするつもりだが……死ぬなよ?」
ニヤリとした笑みを浮かべながら、エヴァの身体から何かの力らしき物が爆発的に噴出される。恐らくあれこそが魔力、俺で言うSPなのだろう。
『リク・ラク・ラ・ラック・ライラック。来たれ氷精 大気に満ちよ 白夜の国の凍土と氷河を…
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