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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜Cross storys〜
episode of cross:終着
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少年に近付き、種である彼の《狂気》に水を与えることになっています。しかし、彼にあなたは冷たい態度をいつまで続けられますかね?」

「………………どういうこと?」

じろりと睨むイヴを見、さらりとカーディナルは言う。

「さぁ?それはあなた次第です」

にこやかに微笑し、またもカップを傾けるカーディナルを横目で睨みつつ、イヴも同じくカップを傾ける。

そんな、冗談のような上辺だけの平和な時が流れる真っ白い空間の中に、まるでそこに最初からいたように人影が一つだけ増えていた。

唐突に。

突然に。

まるで初めからそこにいたように。

ソレの体は血塗れで、両足がなく、左腕も肩の部分からごっそりと抉り取られていた。

ヒューヒュー、と言う今にも止まってしまいそうなか弱い呼吸の狭間で

「痛い……………いたい………………イタイ………………」

と呟き続けている。白い床の中に、血の尾を引きながら這いずる。時折むせ込んで、ゴボリという耳障りな音とともに粘着質の血の塊が、真っ赤に染まった口元から吐き出される。

ベシャッ、と何度目かもしれない落下音が響き渡った後、ついにソレの歩調は止まった。鈍い音を響かせながら、その体が床に落ちる。何度か痙攣を繰り返すソレを、まるで床に落ちていたゴミを見るような眼で見、カーディナルは口を開いた。

「私が片付けておきましょうか?イヴ。なに、どうせ手間も掛からない」

「いいえ、私がやっておくわ。それに私も、もう少ししたら永い眠りにつかないといけないしね」

ゆっくりと、なんでもないことのように放たれたその一言に、ああ、とカーディナルは思い出したように言った。

「そう言えばそうでしたね。ええと……次に目覚めるのはいつでしたっけ?」

「かなり先ね。しかも、台詞も短いし」

「ご愁傷様です」

「あなたもね。後の事は任せたわよ」

「かしこまりました」

放たれたその言葉が聴覚を震わせる前に、イヴは声の出所を見たが、もうそこには誰もいなかった。まるでそこには最初から誰もいなかったかのように、白い空間が広がっている。

ふぅ、と小さく呼気を吐いてイヴは倒れ込んでいるソレの前にゆっくりとしゃがんだ。

肘を太ももの上にそっと置いて、顎に両の手のひらを置く。

心底つまらなそうな眼で、ソレを見る。

「まったく、あなたも私も運がいいって感じじゃなかったみたいね。でも安心して。あなたの役目はもう終わったの。終わったのよ?」

「ぅ………あ…………………」

ただ呻くだけの、ただ蠢くだけの肉塊と化したソレから、言葉とも思えぬ言葉が発せられる。

「あの………方は、……私を…………見放したの…か………?」

その言葉に、イヴは静かに首
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