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問題児が異世界から来るそうですよ?〜あれ?なんか人数が多い?〜
第五話 問題児の実力が分かるそうですよ?
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皐は胸を撫で下ろし一息つく。
「もう一体何処までいってるんですか!」
「「“世界の果て”」」
「知ってますよ!この問題児様方!」
「それにしても良い脚だな。こんな短時間で俺達に追いつけるとは」
いつの間にか後ろにずぶ濡れの十六夜の姿があった。
黒ウサギは十六夜の発言に少しむっとし言い返す。
「当然です!“箱庭の貴族”と呼ばれる貴種の黒ウサギが」
そこで黒ウサギは気づいた。
(黒ウサギが半刻以上もの時間追いつけなかった?)
黒ウサギたち“箱庭の貴族”は箱庭の創始者の眷属である。
脚の速さは疾風より速く、力は生半可な修羅神仏では倒せないほどだ。
黒ウサギの脚に付いていけた皐も凄いが黒ウサギに気付かれることもなく消えた十六夜と栞と柊人。
そして、その三人に脚で追いつけなかったこと。
今思えば四人は人間とは思えない身体能力だ。
「まぁ、それはともかく十六夜さん達が無事で何よりです。水神のゲームに挑んだと聞いて肝を冷やしましたよ」
「水神?」
「ああ」
「あれの事?」
十六夜、柊人、栞の順に話すと後ろの大河から巨大な蛇、蛇神が現れた。
『まだ、試練は終わってないぞ!小僧ォ!』
大河も中から現れたのは三十尺強はある身の丈の大蛇。
間違いなく水神の眷属だ。
「蛇神!?どうやったらこんなに怒らせれるんですか!?」
「何か偉そうに『試練を選べ』とか上から目線で言ってきたんだよ」
「そしたら十六夜が『俺を試せるかどうか試してやる』って言ってこうなったわ」
「まぁ、結果は残念だがな」
『付けあがるな人間!我がこの程度で倒れるか!』
蛇神は甲高い咆哮を上げ、牙と瞳を光らせる。
周りを見ると木々が薙ぎ倒され、地面はえぐれていた。
「十六夜さん!下がって!」
黒ウサギは十六夜を守ろうと立ち塞がろうとするが、柊人に阻まれる。
「下がるのはお前だ、黒ウサギ。これはもう十六夜のゲームだ」
「そうだ。これは俺の喧嘩だ。手を出せばオマエから潰すぞ」
本物の殺気がこもった言葉。
黒ウサギは既にゲームが始まってることに気付き歯噛みする。
『心意気は買ってやる。それに免じこの一撃を凌げば貴様の勝利を認めてやる』
「あら、決闘は勝者を決めて終わるんじゃなくて、敗者を決めて終わるものよ」
「もっとも、敗者はお前だがな」
『その戯言が貴様の最期だ!』
雄叫びと共に大河の水が巻き上がり、竜巻のようになり十六夜に襲い掛かる。
「十六夜さん!」
黒ウサギが叫ぶがすでに水柱は十六夜に襲い掛かっていた。
地面を抉り、木々を薙ぎ倒すほどの威力をもった水柱が十六
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