暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜ニ人目の双剣使い〜
予想外の珍事
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もりなのかな?」

アスナがお茶を淹れながら、小首を傾げて俺に問いかけてくる

「そうだな……。とりあえずシノン次第だ。丸投げかと思われるかもしれないが、断る理由がシノンと付き合ってるからって位しかないからな。ユウキにはまだ判断つかないが、リーファには彼女にしたいってレベルの好意は抱いてる。シノンが許すならば、付き合わない道理はないさ」

一番はもちろんシノンだ
これは揺るがない

「は〜……どこかの誰かさんもリンくらい甲斐性があったらねぇ……」

リズベットがキリトをちらりと見ながら言った
視線を向けられたキリトはというと頭上にクエスチョンマークを浮かべている
その様子を見てリズベットは深いため息をついた

「どうしたの、リズ?」

「なんでもないわよ」

恋愛に対する機微に疎い夫婦の片割れ、アスナがそんなリズベットの様子に心配したような声をかける
自分が原因だとは夢にも思ってないんだろうな

「リズはもっと積極的に行くべきだと俺は思うがな。相手は難攻不落の鈍感男だぞ」

本当に、よく彼女ができたのか不思議なくらい

「うっ……。確かにそうだと思うんだけど……」

「まあ、シリカと相談して決めろ。告白するか、さっさと諦めるか」

「えー! リズって好きな人、いるの?」

「…………」

思わず沈黙する俺とリズベット
リズベットとシリカの好きな人は貴女の彼氏さんですけどね

「まあ……これがアスナよね」

「そうだな」

「ちょっと二人とも?なんか軽く私をバカにしてない?」

「してるが……それがどうしたのか?」

「少しはオブラートに包んでよ……」

ガクッと肩を落とすアスナ
その様子を見て、リズベットは再びため息をついた

「えっと、なにが起こったの?」

話し合いが終わったのか、奥の部屋から出てきたシノンは開口一番にそう言った

「こっちの話だ。それで、結論は出たのか?」

「うん。リンはついてきて」
「了解」

シノンの手招きにしたがって、部屋に足を踏み入れると、緊張した様子のリーファと、ニコニコといつもの笑顔を浮かべたユウキがいた

「さてと、どんな結論が出たんだ?」

「ちょっと話をしたけど、リーファもユウキも、気持ちは本物だった。それに、ユウキの事情ってのも聞いた」

リーファとユウキが軽く頷いた
俺が目でシノンに先に進める言う

「本当はリンを独占したいんだけど……ね。私も好きな人と離ればなれになる悲しみってのを知ってるから……」

自分が壮絶な過去を持つからか、他人の気持ちに鋭敏になったシノン
今までは優しさや思いやりといった暖かい感情を冷たい氷の中に封印してきたが、本来のシノンはとても優しい人格なの
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