後日談12 修学旅行(後編)
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「フェリア」
「き、桐谷………」
パラソルについて声をかけると恥ずかしそうに俯くフェリア。
しかしそんな反応に桐谷は………
(しまった、水滴が飛んだか?)
と違った解釈をしてしまった。
「どうしたんだ、休憩か?」
「いや、せっかく来たんだしフェリアも一緒にどうかなって………」
「わ、私は良い………」
「何で?」
「それは………」
そう言ってまた俯くフェリア。
そんなフェリアにどうすればいいか分からなくなる桐谷。
(無理に誘うべきか………いや、流石に嫌がってるのに無理やりは………)
そんな事を考えながらふと零治の居た方向を見た。
「このアホんだら!!け、ケツの穴が………!!」
「「きゃー!!」」
何があったのか分からないが、ライとはやてを怒りながら追いかける零治。
「全くアイツは………恐らく何も考えてないだろうな………」
「桐谷?」
不意に呟いた桐谷にフェリアが不思議そうに声を掛けた。
「フェリア」
「えっ!?」
いきなり手を掴まれたフェリアは驚きながらも桐谷に引っ張られ立ち上がった。
「桐谷!?何するんだ?」
「いいから!俺はフェリアと一緒に遊びたいんだ、付き合え!!」
「えっ!?」
パーカーも麦わら帽子も被ったままのフェリアだが、構わず桐谷は海に連れていき………
「おおおお!!」
「きゃああ!!」
そのまま海に突っ込んでいった。
「冷たい………」
「気持ちいいだろ?」
「ああ、気持ちいい………」
海に体を任せるように浮かぶフェリア。
「………何で海に入りたがらないんだ?」
一緒に並んで海に浮かぶ桐谷。
そんな質問どう答えればい良いのか分からなく、しばらく黙っているフェリア。
しばらく互いに浮かんでいたが、意を決したのかゆっくりと喋り始めた。
「桐谷、笑うなよ………?」
「ああ、笑わないよ」
そんな桐谷の返事を聞いて安心するフェリア。
そして桐谷に話し始めた。
「私は自分の水着姿を見られたく無かったのだ………スタイルに自信が無くてな………」
小さい声で呟くフェリア。
しかし、桐谷にはちゃんと聞こえており、フェリアの言葉を聞いた桐谷は目を点にしてその場で固まり………
「あははははははは!!」
大声で笑った!!
「笑うな!!笑わないと言ったではないか!!」
「悪い悪い、だけどフェリアに笑ったんじゃない、色んな事を考えてどうするべきか迷っていた俺自身に笑えたんだ」
そんな俺にジト目で睨むフェリア。
「しかしフェリアもそんな事気にするんだな………」
「そんな事とは何だ!!私だって女の子だ!!
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