第四章 空白期編
第百十四話 『陸士訓練校の変わったトリオ(後編)』
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うん。ちょっと他人の人には言えない場所に行くことが決まっているんだ…」
それでリオンさんは少し辛そうな表情になるのをあたしは見逃さなかった。
それはナカジマも同じようで。
「どこか変な部署なの? もしかしてそこの上司に苛められているとか…?」
「ううん…そんなんじゃないんだ、そんなんじゃ…でも、ねぇ、ティアナにスバル…」
なにやらリオンさんが改まって真剣な表情で話をしてくる。
「もしね、もしもだよ? 私が…その―――…」
なにかを言いかけている。
でも、少しして顔を何度も振って、
「やっぱりなんでもない! 二人共気にしないでね! 私は二人とは違う道を行くことになるだろうけど、お互いに頑張っていこう!」
先程までの少し無理をしている表情が嘘のように元気に戻ったために、ナカジマは心配していたけど付き合いが短いあたしはなんでもないなら別にいいか…くらいにしか考えていなかった。
でも、もう少し深く関わっていたならリオンさんを助けたいと思ったのだろうな…と、そう遠くない将来に思い知る事になる。
そして衝撃の出会いも体験することも…。
今はまだ自分のことだけしか考えていなかった無知なあたしなのだった。
…それからナカジマに週末のお休みを誘われたけど、あたしは断った、つもりだったがワガママと強引さで結局付き合わされる羽目になってしまった。
◆◇―――――――――◇◆
そしてお休みの日、あたしとナカジマ、リオンさんは「パークロード」まで遊びに来ているのだった。
それで付き合わされてやれやれ…と思っていると、リオンさんが、
「お疲れ、ティアナ」
「ありがと、リオンさん…」
慰められてなんとか気持ち落ち着いてきた。
それから会うというナカジマのお姉さんがいる場所へとやってくるとそこには少しナカジマと似ている女性がいた。
「ギン姉!」
「スバル!」
二人は会えることが嬉しいのかいろいろと話を交わしていた。
あの元気の良さのノリはお姉さんも持っているのね…。
っていうか、もしかしてナカジマってお姉ちゃんっ子だったりする…?
色々と考えているとナカジマの姉のギンガさんがこっちにやってきて、
「紹介するね。こちらはランスターさんにリオンだよ」
「初めまして。ギンガ・ナカジマです。スバルがいつもお世話になっています」
ギンガさんは優しそうな笑みを浮かべて挨拶をしてきたのでとりあえずあたしとリオンさんは挨拶をしておくのだった。
「えっと、ティアナ・ランスターです」
「リオン・ネームレスです」
二人で挨拶を交わした後、ナカジマが四人分のアイスを買ってくるね、と言ってアイス屋に行ってしまった。
それでちょうどいいわね、とギンガさんが話してあたし達に
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