第四章 空白期編
第百十四話 『陸士訓練校の変わったトリオ(後編)』
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Side ティアナ・ランスター
あのナカジマとリオンさんに話した決意から少し経過した。
最近のナカジマとリオンさんは二人して近代ベルカチームの方に行っているので、一人ミッド式のあたしとしてはうるさいのがいないので個人のスキルを上げることに集中できる。
そんな中で宿舎に戻ってみると二人してなにかを記入している。
あ、アンケートか。
「アンタ達、もうアンケート記入しているのね?」
「うん!」
「早く書いたほうがいいからね」
それならあたしも書いちゃおうかなと思っていて、ふとナカジマとリオンさんが二人してあたしのことを見てくる。
多方あたしがなにを書くのか気になっているんでしょうね。
なら先制パンチをしてみようかしら?
二人が油断している隙に、
「ティアナ、残念。その行動は予知済みだよ?」
「あんたのその予知能力は便利よね? ON、OFFもしっかりと効くのが羨ましいわ」
奪えたのはナカジマのアンケート用紙だけだった。
リオンさんはうまく逃れたようである。
でも、
「私のも見ていいよ。ティアナ」
「そう? ありがとう」
それでナカジマとリオンさんのを同時に見ると二人共、
まずナカジマは備考欄に『在校中はティアナ・ランスター訓練生とリオン・ネームレス訓練生とのトリオ継続を希望します』。
リオンさんも同じような内容だった。
「あんた達ねー…?」
あたしは呆れていた。
でも、卒業後の進路は少し違っていた。
ナカジマはあたしと同じ災害担当希望だった。
でもリオンさんは、『行く場所はすでに決まっています。場所については秘匿とさせていただきます』と書いてあった。
「ナカジマは、あたしと同じで災害担当か」
「ランスターさんと同じ希望なんだ! やった!」
それでナカジマは嬉しそうな顔をする。
なんか、あたしの勘だとこいつとはかなりの付き合いになりそうだと感じてしまうのが恐ろしい…。
「ま、いいけどね。それで理由は…?」
「うん。あたしは人助けできる部署ならどこでもいいかなと思ってね。
災害や、危険があれば火の中、地の底、水の中なんて当たり前で災担や救助隊は魔法戦技能を十分に活かせるお仕事だし。
それにランスターさんも陸体で活躍、昇進して魔導師ランクアップ&空隊入りもして、それでようやく執務官試験を受けるんだよね?」
「そういうのは辛いだろうけど応援するよ」
ナカジマとリオンさんがそう言って応援してくるけど、
「…あんた達にうっかり漏らしちゃったのが最初の過ちよね…」
「そんなこと言わずに頑張ろう!」
「ま、なんだかんだで長年の付き合いになりそうだしね…。
それより、リオンさん。あんたはいくところがすでに決まっているの?」
「…
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