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妖刀使いの滅殺者
第36話
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とクラインはお互いに一歩寄り、攻撃に備えた

「…クライン、来るぞ」

「わーってる」

と言ったその刹那、マミの姿が消えた。俺とクラインはその一瞬に気を取られマリから視線を外してしまった
それがマリの作戦だった
目線を戻すと目と鼻の先に短剣を構えるマリの姿が、その時、クラインは俺の方に視線が行っていたが背後にはマミの姿が

「んなッ!?」

「やべぇ!?」

短剣のスキルとは言え、ダメージは決して無視できない。俺とクラインは無様にもスキルをもろに受け、体力を減らす
硬直が生まれたマリに俺は≪氷雷・風≫を放ち、距離を取る。クラインもまた然り

「…やっぱタッグにゃむかねぇな、俺」

「師匠は好きに動けよ。俺がカバーする」

小さくうなずき右に体を回転させながら大振りに黒印をふるう。しかししゃがんだ2人に斬撃は当たらず素振りになった。そして隙のある俺の背中に短剣が突き刺さるか否かのその瀬戸際にクラインの刀が割り込み、短剣を弾き飛ばす

「さんきゅ!」

≪天地・下≫で上下に大きく素早く切り裂く。短剣に一撃目は防がれたが二発目はヒットした。しかもクリティカル判定が出る。マミはクラインが何とか抑えてくれているが俺もそちらに参戦する

「クライン!スイッチ!」

「マリ!スイッチ!」

俺とマミが同時に叫んだが、普段から息ぴったりの2人の方が若干速かった。俺がスイッチし終えた時にはすでにマミがスキルを発動しだしていた
しかし、俺らだってだてに仲が良い訳じゃない。俺が黒印の柄を突き出す事を予測していたクラインは事前に一歩下がり、次に動きに備えていた
マミのスキルが黒印の柄に当たる。≪明鏡止水・歪≫が炸裂した。素早い斬撃は射程にいたマリまでをも巻き込みながらダメージを与える

「クライン!!」

「オウよ!」

クラインは最大までチャージした≪居合≫を放つ。≪居合≫は俺の持つ≪居合・真≫と殆ど効力は一緒だが、刀スキルだとチャージが必要になる厄介ものだ
一閃が双子をえぐる

「いった〜い!」

「いた〜い!」

幼い少女の声にまさかまさかのクラインの動きが止まる

「をい!なにしてんだクライン!!」

「え?あ!?何でもない!!」

嘘つけ!!と言いたい気持ちをぐっっっっっっとこらえ、戦闘に集中する
マミは短剣を再び輝かせながら高速ステップで接近してきた。≪風雅・散≫で狙い撃つがあまりの素早さに当たらない。そして、限界まで近づいてきたマミは短剣を回転させながらモーションに沿った綺麗な動きで俺を襲う
咄嗟に黒印で防いだものの、衝撃が重い。ノックバックを喰らい、のけ反る。それを好機と見たマリは短剣を投げつけてくる
しかしクラインがそれをはたき落とす

「…お譲ちゃ
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