出会い
Trick01_御坂さんとは・・親戚みたいなものです
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ただ暴力が役に立っただけですから」
((((こわっ!))))
爽やかと言うか、寒気を感じると言うか、そんな笑顔で返す西折だった。
「で、でも、お礼を言わないと私の気が済みません」
「感謝をしているなら私の意見の方を受け入れてください。私は感謝は要りません。
暴力を振るっただけの悪い人間ですよ」
「う、う〜ん。・・わかりました。・・・えーと、
西折さんの言うとおりに何も言いません・・」
そう、言って佐天はすこし落ち込んだように俯いた。
ちなみに初春はまだ佐天に口を塞がれて「う〜う〜」と言っている。
「そういうところは素直じゃないのは変わらないみたいね。ちょっと安心した」
「お姉様、この方と親しくありませんの? なんだか久しぶりに会ったような
言い方ですわよ?」
「再会するのは1カ月ぶりなんですが、その前は4年以上も
会ってなかったんですよ。そういった意味では久しぶりに
こうやって話していることになりますね。
再会以来、私は御坂さんに少し避けられているような感じがしてまともに
話してませんでしたから」
西折は親戚という御坂に対しても丁寧な口調を崩さずにそういったが、
「そっそんなことよりも、なんでこんな所にいるのよ!?」
御坂が隠していたつもりの気持ちがばれていたのに焦って話題をそらした。
御坂は再会した時に聞いた西折の“過去”の話を聞いて警戒していたのだった。
西折はそんなことを気にした風もなく
「ちょっと知り合いに頼まれまして子供を探しているんですよ。
10歳くらいの子供です。親とけんかして家出したみたいなのですが、
先にギブアップしたのが親の方。私に泣きついてきたんですよ。
『早くうちの子供を探して! 可愛い子だから誘拐されたに決まっているわ!!』
と言われました。いえ、命令されたというのが正しいですね。
とにかく、その子供を探しているんですよ。
皆さんは見ませんでしたか? 特徴は・・赤色のセミミドルの長さの髪ですね」
4人に聞いてみた西折だが返事は残念ながら
「私は見てないわね」
「わたくしも見てませんわ」
「うーん、私も見てないわ。初春はどう?」
「ううう〜〜うう」
「何言ってるかわかんないわよ」
ガバ!
「だったら口から手を離してください!
さっきからずっと塞いで苦しかったんですよ!!」
「あはは、ごめんごめん。で、どうなの?」
「私も見ていないですね。あの(銀行前の)公園に子供はたくさんいましたが、
赤色の髪の子はいなかったと思います」
4人とも否定の返事だった。
「警備員には通報していませんの?」
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