暁 〜小説投稿サイト〜
ノーゲーム・ノーライフ〜3人目の天才(ゲーマー)〜
第2話〜“クソゲー”と称されし世界〜
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あれから1年が経ち、俺は施設を出た。
俺の父親と母親が俺を迎えに来たらしい・・・・だが。
迎えに来た俺を見た両親は絶句していた。
俺の周りにある無数のゲームの山。
それでも両親は、・・・・そいつらは話しかけてきた。
迎えに来たよ、と。
だから俺は言ってやった。
あんたら誰だ?と。
それを聞いたそいつらは(きびす)を返して帰ろうとしたが、この施設の大人たちに呼び止められて話し出す。
時折怒鳴るように聞こえてくる両親(ばか)の言葉。
時折こちらに向けてくる大人たちの目がすべてを語っていた。
“なんでこんなやつが存在(いる)んだろうか”と。
でもこんなのはもう慣れた。こちらとて、5年間もあの目を向けられてきたのだ。
そんなのはどうでもいい。早く、あの兄弟(ゲーマー)に会いたい。
そんな感情が俺の心のすべてを埋めていく。
早く会いたい、と。早くここから出たい、と。
俺は刹那に願う。
どうか、神様よ。今この場所を見ているなら、俺の心が分かるなら、どうか、願いを叶えさせてくれ!
そんな願いを、ここ数日ずっとしているのだが、変化はない。
そもそもな話、この世に神様がいるならこの世界はこんな“クソゲー”にはならなかったはずだ。
でも、この世界は“クソゲー”だ。
約70億というプレイヤーがひしめき合い、自由奔放に行動する。
“できすぎる者”は、理解されず。
“できない者”は、世界から拒絶され、数多(あまた)のプレイヤーから蔑まれる。
そんなクソみたいな世界が、“クソゲー”と称されなくてなんと呼べるだろうか?
まあ、つまるところ、この世に神様はいない。
―――そう思ってた。
俺はあの日会ってしまった。神様に。この世界を統べる神に。
俺はその神様に2つのことをお願いした。
「空と白に会わせてくれ」と。
「―――――――――――――――」と。
結果から言うと、その神様は俺の願いを叶えてくれた。
俺に新しい居場所(いえ)をくれて、空と白にも会わせてくれた。
そして、最後の願いも叶えてくれた。だがあえて、今はこの願いを伏せておこう。
空と白が、初めての“黒星”を喫したのが、その日だった。
けれど、それは、決して記憶に残らないゲーム。
一時的に、別の世界に行き、その世界の法律に似た何かに(ちかい)を立てて行ったゲーム。
両者の“賭けるもの”を決め、誓を立ててゲームを行う。
そうすることで、勝者は、敗者から“賭けたもの”を奪う。
その限度は物理的法則の限度。
つまり、だ。
その勝負(ゲーム)で相手に「100mを1秒で走れ」という“命令”を賭けても、その相手が、100mを1秒で走れる身体能力を持ってなかったら、その相手が走れる“限界”の速度で走ることになる。
これが、物理的法則の限度。
そこで俺はこう誓
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