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シンクロニシティ10
第十三章
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の顔付が妙に歪んでゆくのを呆然と眺めていたのだが、その顔が笑っていると気付くのに数秒かかった。石川はじわりと背筋に恐怖を感じた。
 猿渡はゆっくりと胸のポケットからテープレコーダーを出し、スイッチをいれた。テープは石川自身の声だった。
「ああ、駒田課長から頼まれた。何とかしろってことだ。えっ、その不良娘をかどわかすだって。そいつは良い。駒田課長にも了解をとっておこう。その方が良いだろう。兎に角、宜しく頼む。」
 強烈な衝撃が石川を襲った。わなわなと両手が震え、怒鳴り声も震えていた。
「ふざけるな。こんなこと喋っていない。貴様、俺を罠に掛けたな。テープを都合よく繋ぎ合わせやがって、貴様、何が目的だ。」
石川の怒鳴り声には泣き声が混じっていた。
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