第四章
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」
「絶対そうよ。子供なんて血の繋がりがあるから可愛いのよ。ママに追い出されてから、何回か家に来たことあるけど、妹のことは可愛いみたい。目で分かるもの。いとおしいって目をして見ているわ。」
「しかし、いったい誰なんだろう。仁さんにその写真を送った人は。」
晴美が意味ありげに微笑んだ。
「分からないわ、そんなこと。でも、写真の相手が、つまりママの昔の恋人のマコト君が、誰かに撮らせて仁に送り付けたとしたら、その後にマコト君のママに対するアプローチがあってしかるべきだわ。だけど、何の連絡もなかったって。」
「お母さんは仁さんと分かれて1年後に見合で結婚したって言ったよね。」
「そう、前に駒込の叔母さんのこと言ったでしょ。その旦那の甥っ子がパパ。優しそうで、私を可愛がってくれそうだったから、決めたって言ってた。」
「しかし、その直後に、お母さんの福岡の実父と義兄、二人とも一緒に自動車事故で死んで、莫大な遺産が転がり込んでくるなんて不思議といえば不思議だよな。それで君の親父さんは、次ぎから次ぎに事業を起こしては失敗し、その財産を食いつぶした。」
「ええ、昔からやってる仕事以外に、別の事業を思い付くままに起しては潰していたみたい。でも遺産を相続したのは結婚の後だから写真のこととは関係ないと思うけど。」
「いや、そうとも言えない。写真を使って仁さんと分かれさせる。そして自分の親戚と結婚させ、そして…」
「そして…?」
晴美は目をきらりと輝かせて続けた。
「つまり、駒込の叔母さん、或いは叔父さんが、…」
「いや可能性だ。一つの可能性を言っているだけだ。」
こう言いながら、洋介は肌が粟立つのを感じた。晴海の叔母或いは叔父が自動車事故を仕組んで姪に遺産を相続させた。そんな馬鹿な。
「何考え込んでいるの。」
洋介が顔を上げると、晴美がにこにこしながら顔を覗き込んでいる。
「いや、何でもない。」
「何考えていたか分かるわ。いいと思うわ、その推論。駒込の叔母か叔父が黒幕ってことでしょう。でも、パパが独自に仕組んだ可能性だってあるわ。」
「ああ、確かに。でも、叔母さんが二人を、つまり高校時代の恋人二人を会わせたわけだろう。君を預かってまで。ってことは二人の写真を撮ることが出来たってことだ。」
「やっぱりその結論に行き付くしかないわよね。」
「ああ、それしかない。最後まで仁さんとの結婚に反対していたのはその叔母さんだ。仁さんと別れさせる絶好のチャンスだった。」
晴美が真剣な眼差しを向けてくる。
「そして思惑通りに仁さんは動いた。」
「ええ、ママはキスなんかしていないって言ってた。抱きしめられそうになって、それを拒絶したんですって。」
「遺産相続後、親父さんは何の商売を始めたの。」
「
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