第四章
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、愛娘、知美だった。その二人が忽然と姿を消し、代わって和代の姪にあたる晴美が現れた。石田は以前の復讐の思いに再び捕らわれ始めた。
酔った思考がさ迷っている。亜由美、戻って来い。全て許す。何もかも、お前のとった行動の全てを許す。だから戻って来てほしい。お前を心から愛していた。知美を心から愛していた。俺はお前等がいなければ駄目になる。
復讐に燃える心の片隅に残された微かな揺らぎ。荒んで行く心を引き止めてくれる二人の存在、その愛を求める思いが揺れていた。しかし、アルコールの力は更に脳神経を冒していった。亜由美から、晴美に、晴美から和代に強引にイメージを移し替えていった。
憎悪が膨れ上がる。そろそろ席を立つ時が近付いている。その言葉を吐けば、そろそろなのだ。顔のない男達に対する復讐心が石田の心を占めていた。その言葉「殺してやる。いつか殺してやる」と、心の中で叫ぶ声が聞こえた。
晴美は全身にシャワーを浴びながら、冷水が体の芯に残る違和感を拭い去ってくれるのをじっと待っていた。友人等に聞く女の喜びには程遠い自分のセックスにうんざりしながらも、体のどこかで熱く疼いているのが分かる。
ベッドルームとバスルームはガラスで仕切られており、二回も行って満足したのか、洋介が放心したようにベッドで煙草をくゆらせているのが見える。洋介は立教大学2年生で富山の金持ちのぼんぼんである。付き合い出して二ヶ月になる。
体も拭かずシャワールームから出ると、晴美はいきなりベッドに飛び込んだ。
「おいおい、シーツがびしょぬれになるじゃねえか。まったく晴美は子供みたいなところがあるから、参るよ。」
「だって子供だもん。体は大人だけど。」
「ほんと、体は大人そのものだ。高校生って聞いたときは俺も驚いたよ。一瞬やばいって思った。手が後に回るんじゃないかってさ。」
洋介はそう言うと晴美を後から抱きしめ、首筋に口付けをした。晴美はこそばゆいだけで感じるどころではない。首をかしげてそれから逃れようとした。石田が囁いた。
「大人の女はここが性感帯なんだぜ、まあ子供じゃあしょうがないか。」
晴美は振り向くと、両手で洋介の首を絞めながら叫んだ。
「うるさい、これでもだんだんでも良くなっているんだぞ。それより自分の下手なテクニックを反省しろ。」
二人はもつれながら互いを抱きしめた。そして、笑いながらベッドから転げおちた。晴美が上になった。尻の下で洋介の物がむずむずと大きくなって行くのが分かる。晴美は自分の下半身を押し付けてぬるぬると動かした。
晴美は体をずらせて、洋介から降りた。そして言った。
「今度は口で行かせてあげる。」
洋介は口をぽかんと開けて晴美を見ている。晴美は向きを変え、洋介と向かい合った。それを握ってぱくりと咥えた。そのま
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