第17話
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ッヒ…、強さは、一つじゃないぞ…」
ボーデヴィッヒの、篠ノ之を蔑ろにする戦い方を危惧した俺の言葉は、観客の歓声にかき消された。
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戦況が変わった。一人でボーデヴィッヒ相手に持ちこたえていた一夏に、篠ノ之を倒したシャルルが援護に入った。
しかし、それでもボーデヴィッヒは一夏達と互角以上、一夏の零落白夜の特性上、受け続けた一夏は厳しい。しかし、厳しいのはボーデヴィッヒも同じ。
ボーデヴィッヒが零落白夜の消えた白式を貫く。そこに、瞬間加速を発動させたシャルルが、ボーデヴィッヒに肉薄。
結果が見えた。シャルルの奥の手は、ゼロ距離の何か。そして、なんの考えもなくシャルルは突撃をしない。一夏がボーデヴィッヒを止め、シャルルが仕留める。
目をつぶり、改めて結果を確める。そこには、変わり果てたボーデヴィッヒが居た。
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「ボーデヴィッヒ…ッ!」
呻くように言葉を捻り出す。
眼下のボーデヴィッヒは、黒い最小限のアーマーを腕と足につけ、フルフェイスのアーマーで顔を覆い、目がある場所は装甲のしたのラインアイ・センサーが赤く光っている。
そして、手には一夏の武器、《雪片弐型》に酷似した刀を持っている。
一夏が構えた瞬間、ボーデヴィッヒが攻める。が、一夏がおかしい。既にエネルギーの尽きた白式で、ボーデヴィッヒに突っ込んでいる。
その形相は怒りに満ちている。
そうか、一夏。それは、織斑先生の技なんだな。一夏の怒りと、ボーデヴィッヒの経歴から、自然と察することができた。
アナウンスが避難を促している。だが、俺は動く気は無かった。
「教えてやれ、一夏。力は、強さってのはどういうのか」
一夏とボーデヴィッヒ。二人の想いを知っているからこそ、この戦い、最後まで見なければならない。
一夏の動きを、余すことなく俺はその目に焼き付けた。
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戦闘終了後、ただちにボーデヴィッヒは医務室へ運ばれた。ボーデヴィッヒの様子を見るために医務室へ向かうと、ちょうど織斑先生とボーデヴィッヒが話していた。
ここにいるのも無粋だろうと、一旦離れる。
数分たって、廊下の向こうから、織斑先生が来た。
「丹下か。ラウラの見舞いなら、あまり無茶をさせるなよ」
「確認するだけですよ。俺の予想がどうなったか」
「それは、ラウラが『一夏に惚れる』、か?」
不敵に笑い、完璧な答えを先生は出してくれる。
「それなら間違いない。お前の勝ちだ。私が保証する」
ニヤニヤと嫌な笑みのまま、先生はそう言った。
「まあ、ラウラが復帰すれば分かることだ。今日は一人にしてやれ」
「…先生がそう仰るなら…」
ひとま
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