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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
番外編 「佐藤さんの調査報告書:残間兄弟の事情に迫るの巻(後編)」
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途不明の球体が埋め込まれている。
そしてその手に握られているのは斧と槍を合体させたような武器、ハルバード。
一言で表すなら、その姿は西洋の鎧騎士をイメージさせるものだった。
「これが形態移行って奴か。なるほど・・・俺の動きに合わせられるレベルまで変化するには2段飛ばししなきゃいけなかったわけだ」
自らの纏うISを眺めたジョウはそう呟き、何事もなかったかのように先ほどの型の確認に戻った。
その動きは滑らかなまま、明らかに先ほどの動きよりも一つ一つのアクションが早い。
追い付いている、いや、ISと既に同位体であるかのように馴染む。それが嬉しくてジョウはさらに動きを加速させ、それにこの機体は何処までも合わせてくる。ジョウの全力の動きに打鉄は完全についてきていた。
もはや湧き上がる感情を抑えきれず、ジョウは何かを言っているシャルを無視して空に飛びあがった。
絶景、というほど劇的ではなかったが、それは素晴らしい光景だった。
あれほど大きく感じた建物もここからだとずいぶん小さく見える。上を見上げれば雲の混じった青空がどこまでも絶え間なく広がり、遠くを見れば水平線がとても広く見える。生身の人間である以上自力で空を飛ぶことはできない。だからこそ、この光景を見られるのはIS乗りだけの特権。
「・・・はは、はははははは!!こいつは驚いた!さっきと全然違うじゃねえかよ、オイ!」
《――――――》
「すげぇ・・・いやぁ本当にすげぇよ!楽しい!気分はまるで変身ヒーローってか!!」
《――――――!》
「正直IS舐めてたなぁ・・・ははっ!空も飛べるし学習するし!こんなに楽しいならもっと早く適性者になるんだったぜ!なぁ、打鉄!?」
《―――――――♪》
「いやぁ・・・たまげたなぁ」
心底楽しそうに打鉄と飛び回るジョウに、観客席で力なく笑う佐藤さんがやっとの思いで絞り出したのは、唯その一言であった。
結論:ジョウ様は本当に常識に囚われないお方
その後、訓練機を三次移行させるという前代未聞過ぎる事態を起こしたジョウさんは打鉄を取り上げられたそうな。聞いた話ではもうしょうがないからその打鉄を解析、調整したのちそのままジョウさんの専用機とするそうだ。そのことを語る織斑先生はどこか疲れた顔をしていた。
(こういう方向性に馬鹿をやらかすから困るんだ、
承章
(
あいつ
)
は・・・)
この件は世間に広がるといろいろ面倒という事で織斑先生直々にキツイ箝口令が敷かれたため、他のメンツの耳に届くことは無かった。
(もっとも三次移行に至ったという事は当人とシャルロット以外に知っている生徒はいなかったわけだが)
なお、この情報をコアネットワーク経由で知ったどこかのウサ耳科学者が、余りの内容に不覚にも鼻水を吹いてしまった
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