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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
番外編 「佐藤さんの調査報告書:残間兄弟の事情に迫るの巻(後編)」
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ってしまった。
――待っててね、今アナタに追いつける
躰
(
カラダ
)
に成るから――。
「・・・?」
ふと脳裏に誰かの声が聞こえた様な気がして立ち止まる。その瞬間、彼の纏う打鉄が突然光を放った。
「これは・・・!?」
「ジョウ、どうしたの!?」
突然の事態に判断がつかずこちらの安否を気遣うシャルの声がアリーナ内に響く。
だが、そんな彼女の声とは裏腹にジョウはその光が危険なものでないことを直感的に感じ取っていた。
最初、胸の辺りから放たれた光は瞬く間に肩、膝、腕、脚と全身を包んでゆき、非固定浮遊部位までに光が届いた瞬間に――ひときわ大きな光が周囲を包んだ。
「な、何が・・・」
未だ状況の分からないシャルロットは、強い光から目を守る様に翳した腕をゆっくり降ろす。その先に居たのは――。
《 ――
三次移行
(
サードシフト
)
終了しました 》
シャルの顔が凍りつく。
――今、”三次移行”と言ったか?
それはおかしい。あり得ない。
形態移行
(
フォームシフト
)
は一次、二次、三次の順に行われる。
いや、そもそも打鉄が形態移行を起こすこと自体が起こりえない。量産型ISはその汎用性を得る代償として故意に一次移行が起きないようプロテクトが掛けられているからだ。
形態移行が起きると機体構造やクセがその時の操縦者に合わせたものに変わり、装甲などの形状も規格品から外れる。そうすれば他人が乗るには不便になるし、大規模なメンテナンスも余計な手間がかかるようになる。形態移行を封じればそれは未然に防げるし、操縦者はそのISの動きに合わせることによって一次移行状態と同じだけのポテンシャルを発揮できる。唯でさえ貴重な機体だからこそ、その汎用性とコスト面は能力強化を捨てるに足るだけの重大な問題だ。
その枷が外れた。それも一次と二次を飛び抜かして三次移行。本来コアがゆっくり時間と経験を重ね、人体情報や稼働経験をもとに適正化していくはずのそれを2段飛ばしでやってのけたというのか。
二次移行
(
セカンドシフト
)
に到れるものさえ少ないというのに、現在確認されているISの最高形態である三次に到るなど、もはやあってはいけないことだ。
だがいくら否定したところで、シャルの目に飛び込んできた現実は変わることは無かった。
そこに佇むのはもはや彼女たちが見知った第2世代IS“打鉄”などではなくなっていた。
特徴的だった、鎧武者を思わせる非固定浮遊部位と腰部のスカートのような装甲は取り払われている。
全身を包む装甲部分は全身装甲一歩手前まで増加され、白銀の眩いきらめきを放つ。
脚部や腕部の装甲は丸みを帯び、よりシンプルで力強さを感じさせるフィルムへと変わった。
ヘルメットの様に頭部を覆う少しばかり鋭角的な形状に、胸部装甲には光る用
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