第22話 玄辰水星登場
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かも知れません。
何故ならば、
「有希、紹介するな。彼女は五曜星。計都星や羅?星と同格に当たる神格を持つ仙族の神の内の一柱。その内の、大空に浮かぶ水星を神格化した存在。
玄辰水星と言う女神さまや」
ようやく、一時的な失調状態から回復した俺が、有希に対してそう追加の紹介を行う。
それに、ここは水晶宮。つまり、龍神が住まう宮。そして、龍神が存在するのなら、他にどのような神や、仙人が現れたとしても不思議では有りません。
但し、それでも行き成りの超大物の登場なのですが。
「初めまして、長門有希さん」
玄辰水星が有希に対して、そう挨拶を行って来た。
おそらく、この挨拶も本来は、昨日行われるべき挨拶だったと言う事なのでしょう。
つまり、有希が俺の手を取る事は予想されていたと言う事です。水晶宮長史和田亮に。
俺の説明を聞いた有希が、俺と、そして、水輪綾と名乗った女性を交互に見つめた後に、
「初めまして」
……と、短く伝えた後、僅かに目線のみで会釈を行った。
但し、有希の方は未だ、何故、この目の前の女性がここに現れたのか理由が判っていないようなのですが。
彼女の発する雰囲気が疑問符に覆われていますからね。
成るほど。それならば、
「有希。彼女、玄辰水星さまが、オマエさんの身体のチェックを行ってくれる神様や」
更に、追加の説明を行えば済むだけですか。
俺の説明を受けて、有希が、先ほどとは少し違う雰囲気で玄辰水星の事を見つめた。
目の前の女性。水輪綾と名乗った女性は、そんな俺と有希のやり取りを、彼女に相応しい柔らかな微笑みを浮かべたままで、ただ見つめるのみ。
まるで、慈母の如き、……と言うのは見た目から想像出来る年齢から少し失礼に当たるとは思いますが、それでも、俺と有希のやり取りを微笑ましい物を見るかのような瞳で見つめて居るのは間違い有りませんでした。
そんな、何か良く判らないけど、非常に平和な雰囲気が漂う応接室内に、俺の説明を行う声が続く。
「玄辰水星と言うのは、西洋では医療や発明を司る神様でも有る。おそらく、彼女が集めている信仰や伝承から考えると、情報統合思念体がどの程度の能力が有るのか知らないけど、能力的に考えると、早々、劣るとは思えない御方や」
メルクリウス。マーキュリー。アヌビス。ヘルメス。これが彼女と同じ職能を有する西洋の神々の一部。ここまでのメンバーと同じような能力を持った御方が、仙術を使用して判らない事はないでしょう。
まして、彼女は女神さま。
確かに、能力的に言うのなら太上老君の方がずっと上なのですが、相手は少女の姿を模した存在の有希ですから、流石に水晶宮の方も気
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