Chapter-1 第3話
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の地のどこかでそなたの来るのを待っていることだろう。
行け!私の血を引きし者よ!”
勇者ロトからのメッセージであった。ハルカが竜王軍を倒す為には、勇者ロトからのメッセージに従い、3つの神器を集めなければならないということなのだ。
ちなみに、訂正された箇所も見られた。ハルカがよく見ると、「私はロト」の部分、元々は「私の名はロト」だったのだ。
(勇者ロトは名前ではない、称号なんだ。ロト様の本名は誰も知らないって聞いた。あ、もしかして、養母さんの残してくれた本に書かれて…いたら大変だろうな)
そして、読めないといわれていたはずの石碑、ハルカにはしっかりと読めた。
(じゃあ僕は本当に勇者ロトの子孫って事なのかな)
石碑の文字が勇者ロトの血を引く者にしか読めないとしたら。ハルカは確かに勇者ロトの血を引く者、なのだ。
何故勇者ロトがこのような処置を施したのかはよくは分からない。しかし、ロトの血を強いているかどうかの試している、ロトの勇者として竜王を倒せる資格があるかどうかの試金石のようなもの、とハルカは考えた。
つまりそう考えると、ハルカは認められたことになる。
しかし、ハルカは自分がロトの血を引くものだと確定はしていても、それを軽々しく他人に言うのをやめようと思った。伝説の勇者ロトはアレフガルド神話の中で存在は大きい。子孫だとしても大物と扱われることだろう。
(今の僕にはそれはない。言った所で信じてくれる人はいるのだろうか?恐らく、3つの神器のような証拠品がないといけないのかもしれない)
ハルカは肯き、ロトの石碑にお祈りをした。そして、ロトの洞窟を後にした。
――ハルカ、僕は信じてるから――
(…?)
声が聞こえたが、辺りには誰もいない。ハルカに似た、穏やかな男性の声だった。
(僕の空耳?…でも、確かに聞こえた。誰なんだろう…)
けれど、ハルカは何か温かいものが体を駆け巡っていく気がした。
もしかしたら、と思ったが、これ以上は何も考えないことにした。
また、何か分かる時がくると思うから。
フィールドでいくらか魔物と戦い、鍛えた後、ハルカはラダトーム城に戻り、図書室を訪れた。
図書室は広く、町の人にも開放されている。今の時間帯は人が少ない。
ハルカは伝説の勇者ロトに関する書物をいくらか読んでみた。
しかし、本によって内容はバラバラで、どれが真実が、どれが嘘かは判らない。けれど、どの本も、勇者ロトは一人で大魔王ゾーマを倒したと記されている。
(でも、どこか矛盾を感じる。何だろう)
そう思ったハルカは養母から託された一冊の本を取り出す。そして読んでみる。
すると、今まで知らなかった事実がそこにはあった。
伝説の勇者ロトには、……仲間がいたのだ。
その本には勇者ロトは3人の仲間と共に大魔王ゾーマを倒し、世界に光
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