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DQ1長編小説―ハルカ・クロニクル
Chapter-1 第1話
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、ハルカはこれも承諾した。ローラ姫はまだ14歳で、12月に15歳になる。ハルカより年下の姫君だ。まだこの世界では未成年に当たるのだ(16歳、ハルカの年齢から成人と認められる)。いや、さらわれたのはどんな人間であろうと、竜王軍にさらわれた者は救出しなければ。竜王軍を少しでも苦しめるためにも。
それが、ロトの血を引く者の使命だから。

王との謁見から戻ろうとしたとき、戦士団の者の視線を感じる。
嫉妬の視線、哀れみの視線、羨望の視線。
しかし、誰もハルカに声をかけなかった。
罵りの言葉も激励の言葉も無い。
(やはり僕のこと…)
そう思い、ハルカは目を伏せた。
しかし、城の兵士や女性は「頑張れよ!」「お気をつけて」と声をかけてくれる。
ハルカが古の勇者ロトの子孫であることを信じているかどうかは別として(信じている人もいれば、疑っている人もいる)。
ハルカはそれに対して、微笑しながら軽く会釈をした。
そしてまた、前を見て歩き出した。

今のハルカには不安と期待が入り混じっていた。
「……」
何も言わず、ハルカは旅の第一歩を踏みしめた。
孤独な旅の始まりであった。


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