妖精の国
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いるでしょうからここは平和です」
「……今日の智はいい空気吸っていますわね?」
私もそう思わないでもないがツッコんでいたらキリがないので先に進める。
「まぁ、何はともあれ身内と会えるのは色々と安心するものだ。暫く輸送艦生活ではあるが安心感が数倍だ」
「そうですわね……その分、不安も上がるのですが……」
「……ミトはそこでどうして素直に喜ばないんですかっ」
失礼過ぎるかもしれないが、確かにと思ってしまう。
何せ自分以外は酷い変態と外道集団であるので不安が増す。今ここにきているの浅間も結構相当なので油断は全くできない。
「ともあれ……女の子向き用の道具は私が持ってきたので使ってください───随分と疲れた感じがしていますよ」
そうか? とミトツダイラと一緒に首を傾げるが二週間前の記憶が最後の浅間から見たらそう見えるのであろうと思う。
「Jud.使わせてもらうよ」
「ええ……助かりましたわ」
いえいえ、と謙虚な態度を取る浅間を見てミトツダイラと一緒に苦笑する。
そんな和やかな雰囲気が流れてきたな、と思った瞬間。
「きゃああああああああ!! そ、総長が! 全裸の馬鹿総長が突然海から海坊主みたいに! しかも、股間にワカメを装備して! 端的に言って意味が分かんな、きゃあああああ!!」
三人で一緒に数秒間、穏やかな雰囲気の終わりを惜しんでそして行動に移す。
狙いは最早語るまでもなかった。
「あの〜〜」
「はい?」
「ええと、シュウさん……熱田副長を御存じありませんか?」
「副長ですか? ……いえ、知りません」
そう答えると巫女服を着ている彼女はそうですか、と微笑しお邪魔しましたとお辞儀してまた違う場所に行った。
質問を受けた全員が誰だろう、と思い話し始める。
すると武蔵側にいた人間がああ、と事情を説明し始めた。
「あの子はどうやら熱田神社の巫女。つまり、浅間のところの子と同じ巫女って事だ。探してるんのも熱田神社の荒王の代理神だからまぁ、変じゃねえわな」
「……そうか……大きかったなぁ……」
「───胸のことしかないから身長を言い訳にはできんぞ?」
「い、言い訳なんてしねえよ!? も、ももももしかしたら尻の事かもしれねえだろ!」
「何? てめぇ……尻派か。けっ、どうやら俺とお前の袂は別れてしまったみてぇだな……おら。とっととお前のあさいてを渡してもらおうか……!」
「き、貴様……! まさか、それ狙いで、あ、待て! どうして、他の奴らも……!」
女子衆が遠慮なく蔑みの視線を男子衆に注ぎながら、話題は繋がっていく。
「でも、あの子……どう見ても表情が……アレよねぇ……年を取れば若い子が羨ましくなるって
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