妖精の国
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「それは剣神の情報じゃなくて、今代の情報だろ。僕が言っているのは剣神という一緒の種について聞いているんだよ」
「さぁ? 滅法強いくらいしか知らないな」
グレイスの簡潔な言葉に成程、と頷き次は女王の方に促しの視線を送る。
すると返ってきたのは微笑である事から溜息を吐き、口を開く。
「滅法強い。確かにそれが彼らを表す言葉ではあるだろうね。じゃなきゃ荒ぶる王の代理になれるはずがないからね。まぁ、それ以外の剣神、軍神も似たようなものだったのだけど。ちょっと昔の情報を調べたら出てくるのはよくある煽り文句だったよ」
「勝てるとは思えねぇ、化物だ、みたいな最強系の主人公みたいな感じって事か。まぁ、本多・忠勝みたいな純正の人間の癖に頭おかしいクラスがいるんだからおかしくはないな。現にこの女王も異常識だしな」
「……グレイス。確かに、半分は人間じゃないから半分は人間からしたら異常識と言われても否定はしないが、貴様も似たようなものだろう……だがまぁ、つまり初代の剣神はかなりの荒くれ者であったのか?」
「Tes.って答えるには過去は答えくれないから言わないね。それに、自分達の納得で勝手に作り上げる答えを何て言うか知っている? ───無粋って言うんだよ」
二人が降参と言うように両手を軽く上げて苦笑しながらTes.と答えるのを見て、軽く自分も笑い話に戻そうとする。
「だけど、その歴史を紐解くと謎が一つだけ浮かび上がる」
「……謎?」
グレイスは解からないという疑問を素直に出し、エリザベス女王は成程という表情を浮かべる。
こういう時に自分の口で言うのはそれこそ無粋であろうと思い、女王に促しの視線を送る。
すると、ああ、と前置きを置き
「謎は一つだ───何故過去の剣神、軍神になれるような存在は中途半端に人のままでいたかという事、だろう?」
「───Tes.」
それが最大の謎である。
「人は神になれる。それは過去の歴史が証明している。それに修練の結果、人が別の存在に変わるというのは別に珍しくない。生きぬいた結果、術式による影響、まぁ例を出すならば霊体とか一番いい例だよね。死んだ後に人ではない存在になる───まぁ、霊は人であると言われたら間違っている例かもしれないけど」
未練は魂を幽体に変え、修練は人の肉体を上位に成長させ、成果とは人という種族を転化させる。
人間は一生人間のままでいるという思考は、最早頭が固い人間の思考でしかない。
それに人間は偉業を達っせればその瞬間、人の扱いを受ける存在ではなくなるのだから。
少し思考が脱線しているなと思い、話を戻そうと思う。
「神になる事で何か弊害、障害があるかと言えばYes.事実、幾つかの剣神と軍神はこの制約があるから中途半端に神になってい
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