旅立ちの日
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西暦594年6月7日とある村の、とある女がついた、たった1つ嘘がこの世を救うことになる。
この物語は世界が救われるまでの経緯を語るものである。
「起きなさい◯◯」
気持ち悪いぐらいに聞き慣れた声が鼓膜に響く、母親だろう。
朝、わざわざ起こしにくるとは珍しい。何故?ああ、そうか。
今日は私の16才の誕生日だ。
そんな風に思考お巡らせてから、私は自らの状態を起こした。そこからしばらくして目を開けると、母は私の部屋から出て行った。「…最後までおはようの一言も言ってこなかったな」私はそうつぶやいて階段を降りていった。
母は、父をなくしてから変わってしまった様だ。いや、母はというよりは私への態度が、と言った方が正しい。
昔から、父と自分を結びつける道具だとしか私を思っていなかったから、父の生きていた頃は優しくし、理由がなくなった途端突き放したのだろう。さみしさを埋めるためか知らないが、男共を大量に相手にして、お金がなくなったら挙げ句の果てに私を…!!
……そんなことを考えているうちに階段はとっくに降り終わっていた。母はパン一つ残して出かけてしまった様だ。
私はため息を一つつき、しっかりと身なりを整え、村長の家に向かった。そう、勇者として
母が金欲さに、したてあげた真っ赤な偽物の私が。
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