千李帰郷パーティ
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「百代にはこれ。何だっけ?」
千李は取り出したものを見ながら首をかしげた。
「おいおい。忘れないでくれよ姉さん…」
その発言に百代は多少心配になった。
百代の呟きに対し千李は数瞬考え、ああ思い出したと言い説明し始めた。
「確かこれは中国だったかその辺りに行ったときに、仙人みたいなばあさんに会ったときにもらったネックレスだったかな」
「へー。なんかいわくつきのものとかか?」
「いや。確かそれをつけたものは、1回だけそのネックレスが身代わりになってくれるとか何とかそんな感じだったわね」
ほい、と千李はそれを百代に投げる。
「ふーん。私には必要なさそうだけど。もらっとくよ、ありがとな姉さん」
百代はそれをキャッチしながら千李に礼を言った。
「どういたまして。さてこれで全員に行き渡ったかしらね?」
千李の言葉に皆が頷く。
「じゃあ今日はこの辺でお開きにしましょうか。いいわね翔一?」
「おう。じゃあ今日はここまでだ。じゃあワン子に先輩達また明日な」
翔一の締めと共に今日のパーティは以上で終了となった。
島津寮で他のメンバーと別れた千李は眠ってしまった一子をおんぶして百代と並んで帰り道を歩いていた。
「いや〜。今日は楽しかったわね」
「ああ。そうだな最初姉さんが大泣きしたときはどうしようかと思ったが」
「それを言うなってのに」
百代のからかいに千李は軽くチョップを入れる。
「まぁでも。帰ってきてそうそうこんなにはしゃげるなんて思わなかったからよかったわ」
「そっか。それに今週はまだ金曜集会も残ってるしな。それにその金曜にどうやら大和たちのクラスに転校生が来るらしいぞ?」
「へー。どこから?」
千李は聞き返した。
千李の問いに百代は指を立てながら説明した。
「たしかドイツのリューベックだったか。あれ?確か姉さん帰ってくる直前までリューベックにいたんだよな?もしかして知り合いか?」
「さぁ?その辺まではわからないわね。でもそうだとしたら連絡が来るはず…」
千李が考えていると。千李たちの後ろからなにやら不気味な感じの気が感じられた。
「…姉さん」
百代も気づいたらしく千李によってくる。
「ええ。わかってる。…百代お前は一子連れて先に川神院に戻ってなさい。どうやらあちらさんは私が目当てみたいだから」
「でも!」
千李の言葉に百代は反論しようとしたが千李がすぐに止めた。
「いいから」
「わかった。いらない心配だろうけど気をつけてな」
「大丈夫よ。さ、行きなさい」
百代は一子を千李の背中から自分の背中におぶると足早にかけて
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