魔法先生ネギま!
0255話
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来るネギ君についてだけど、色々と事情のある子でね。学園長からの仕事という意味じゃなく、出来れば個人的にも仲良くしてやって欲しい」
「個人的にも?」
「ああ。何せ一昨日も言ったように君と同じくらいの年齢の子だ。周り全部が年上の女の子ばかりというのはどうしても息苦しくなる時があるだろうから」
「……と言うか、なんでわざわざ9歳の子供に教師を?」
俺のその疑問に、苦虫をかみ潰したような顔になる高畑。
「今も言ったように、色々と事情があるんだよ。……詳しい説明をしてあげたいけど、それはまた今度かな」
高畑の視線を追うと、そこには『2-A』と書かれたプレートがぶら下がっている教室があった。
「さて、まずは僕が中に入って皆に君の事を説明するから、呼ばれたら入って来て欲しい」
高畑の言葉に頷き、教室へと入っていく高畑の後ろ姿を見送る。
ドアを開けた途端落ちてくる黒板消しを右手でキャッチ。同時に飛んできた吸盤付きの矢を左手で叩き落とし、上から落ちてきたバケツを受け止める。
……どんなトラップ屋敷だ、ここは。
唖然としつつも、廊下で高畑が呼ぶのを待つ。
「えー、今日からこのクラスに1人転校してくる事になったので紹介しておこう。入って来てくれ」
そう声が聞こえてきたので、ドアを開けて教室の中へと入る。
その時に多少躊躇してしまったのは、高畑を襲ったトラップの山を見ていた者として当然だろう。
「さ、アクセル君。自己紹介をしてくれ」
差し出されたチョークを受け取り、黒板にアクセル・アルマーと書いて教室の方へと振り返る。
『キャアアアアアアアアアアっっっっっっ』
と、突然聞こえてきた歓声……いや、悲鳴? その声の大きさに思わず耳を塞いでしまったが、それでも教室の中の興奮は冷めやる事無く広がっている。
「ちょっと、なにあの子」
「男の子?」
「っていうか、子供ですー」
「お前が言うなや」
「ムム? 何か強者の匂いがするアルね」
「一度お手合わせ願いたいでござるな」
以下そんなような話が続く。
さすがの高畑も為す術がないのか、苦笑を浮かべて成り行きを見守っている。
「皆さん、お静かになさーーーーーーーいっ!」
そんな中、教室の中に一際大きく響き渡ったのはあやかの声だった。
「全く、転校してきたばかりのアクセル君に興味があるのは分かりますが、もう少し落ち着いたらどうですの?」
「いいんちょ、いいんちょ、何でそんなに落ち着いてるの? 子供だよ? しかもいいんちょ好みの美少年」
「あらあら。ハルナさん、それはアクセル君が……」
髪の毛が触覚状になっている少女の言葉に、千鶴が答えているのを見ながらどうしたものかと高畑へと視線を向ける。
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