魔法先生ネギま!
0255話
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
かしそうにしていた。
女子寮から出て、ようやくそれまでのような好奇心たっぷりの視線が少なくなり、安堵の溜息を吐いた夏美が千鶴へと話し掛ける。
「ちづ姉、この時間なら電車は混雑してないよね?」
「そうね、後30分もすればいつもの混雑になるでしょうけど」
詳しい話を聞くと、どうやらその辺の時間帯から登校する生徒が集中するらしく、それこそすし詰め状態になるらしい。……明日からもこの時間帯に出た方が良さそうな気がする。
そんな状態でガラガラ……とまではいかないまでも、ゆっくりと座れる程度まで空いている電車を使って麻帆良女子中の最寄り駅である麻帆良中央駅へと到着し、そこから歩いて15分程度で一昨日も来た麻帆良女子中学校が見えてくる。
「明るい所で見ると、随分と印象が違うな」
一昨日は夜に来た為か、寂しげな印象を受けたが……こうして朝日の中で見ると普通の学校にしか見えない。少なくても、こんな校舎の中に魔法使い達の親玉がいるとは普通は思わないだろう。
「じゃ、取りあえず俺は職員室行くからここでお別れだ」
「あぁっ! 愛し合う2人が引き裂かれるとは……運命とはかくも皮肉なものなのでしょうか!」
「いいんちょ、ぶれないねぇ」
大袈裟に嘆くあやかに、夏美も苦笑を浮かべている。千鶴はいつもの如く優しげな笑みを浮かべながらあやかを見守っていた。
「どのみち、クラスが一緒なのは間違い無いんだ。すぐにまた会えるからそう気にするな」
「そうですわよね! 何と言っても、私とアクセル君は運命に導かれた2人なのですから!」
「……まぁ、いい。このままここで話をしてたら、いつまで経っても職員室に向かえそうにないから、取りあえずそれで納得しておくよ。じゃあ、また後で」
千鶴達3人に軽く手を振り、職員用の昇降口へと向かう。
当然、今日転校してきた事になっている俺なので昇降口に俺の下駄箱がある筈もないからだ。
……いや、あやか辺りに頼めば普通に用意してくれそうではあるんだが。
「職員室は……ここだな」
職員用の昇降口から徒歩数分。職員室と書かれたプレートの下がっている扉を見つけ、軽くノックしてから中へと入る。
「失礼します。高畑先生はいますか?」
職員室の入り口付近にいた教師へと尋ねる。
ここまで丁寧な口調で話すのはいつ以来だろうか、なんて風に思いつつ。
話し掛けた教師は、20代中程に見える男の教師だった。ただ、どこかひょろっとした印象を受けて、なんとなく頼りない感じがする。
「あぁ、話は聞いてるよ。君がアクセル・アルマー君だね。高畑先生なら……ほら、あそこだ」
男の視線を追うと、確かにそこには無精髭をした高畑の姿があった。どこか真面目な顔をして何かの書類に目を通していた
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ