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その答えを探すため(リリなの×デビサバ2)
第37話 誰が為に戦う(3)
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「ぅん、うん……。そう、この暴走はさっきの封印魔法同士が干渉しあったからだと思う。封印魔法は重ねがけすれば良いものじゃない。それで封印が甘くなっていて、魔法で使われた魔力の波と、内側からの魔力の圧に耐えられなかったんだと思う」

 空中に顔を向け、ユーノが念話を使いなのはと連絡を取る。純吾はその隣でただ立ち尽くす。その手は、白くなるまで握りしめられていた。
 視線はジュエルシードの生みだす光の柱、ただその一点に向けられていた。自分には何かできないのか、ユーノの話もそぞろに聞きながら、ただそのことだけを考え続けていた。

 すでに事態が動いてから数分立っている。
 先ほどまで相対していた狼のアルフはもういない。きっと、主人の元へと向かったのだろう。そして、その主人はアルフと共に光の下で必死に封印作業を施しているのだろう。なのはが直接見た情報だ、間違いない。

 あの少女――フェイトの孤独な目を思い出すと、純吾の胸が酷く痛んだ。仲間がいてもなおぬぐいきれない孤独、それを純吾はよく知っているから。
 そんなフェイトがこの状況を何とかしようとしているのに、自分は何もできない。ついに、人外の力で握りしめた手の皮が裂け血が出るが、今の純吾は気が付きもしなかった。

「だからっ! 苦しいのも、辛いのも分かるけどっ。僕たちが封印魔法に介入したらまた封印が上手くいかなくなる、それだけは絶対に避けないといけないんだっ! ただでさえあの衝撃波だ、封印魔法と一緒に防御魔法を使わないといけない。
……こんなことしか考えつかなくて、本当にごめん。ぼく達ができるのはせめて、街に損害がでないように結界を強化する事だけ「――ユーノ」どうしたの、純吾?」

 ふと、気になる事ができ、純吾が念話を遮ってユーノに話しかけた。
 不審に思ったユーノが念話を中断し、彼の方を向く。普段通り冷静そうな細目をした純吾がそこにいたが、どこかぬぐいきれない違和感をユーノは覚えた。

「フェイト、負担が減ったらすぐ封印ができるようになる?」

「うん…。今までの事を見た感じ、彼女は優秀な魔導師だから何かしら負担が減ったらあの状態でも確実に封印できると思うけど……」

 光の柱を見上げつつユーノは答える。
 フェイトはあれほどの圧倒的な力を封印する作業を、自身を守りながら行わなければならない。しかも、どれだけ防御しても傷は負ってしまうだろう状態で。
それは身を焼かれながら精密作業をするようなものであり、防御なり封印なり、彼女が行っているどちらかを肩代わりできれば、すぐにでも封印作業は完了するだろうと順を追って説明をした。

「けれども、そのどちらもぼく達が変わる事なんてできない。封印はさっきも言ったとおりどちらかの封印術式で統一しないと意味がない。防御魔法はなのは
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