第二十九話 兵学校その四
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「カレーはその時に作るけれど」
「この合宿ではですか」
「作らないんですね」
「海自さんがたっぷりと作ってくれるからね」
「それを食べるんですね」
「海自さんのカレーを」
「美味しいから期待していて」
しかも味もいいというのだ。
「シーフードカレーよ。お金は八条学園の方で出してるのよ」
「お金出してるんですか」
「材料費とかはね。作る手間暇はボランティアなのよ」
「ううん、何かそれって」
里香はその話を聞いてこう言った。
「物凄いサービスですね」
「そう思うわよね、やっぱり」
「海自さんってそんなサービスしてくれるんですか」
「自衛隊は何処でもサービスいいのよ、頼めばしてくれるから」
「本当ですか、それ」
「ええ、海自さんもね」
その海上自衛隊もだというのだ。
「快く引き受けてくれるのよ」
「意外ですね」
里香は思わずこう言った、流石にそうしたことまでしてくれるとは夢にも思っていなかったからである。
「私達のお昼まで作ってくれて」
「陸自さんはもっとサービスよかったりするわよ」
「えっ、海自さん以上にですか」
「親切丁寧で気前がよくて」
尚且つだった。
「サービス精神旺盛なのよ」
「それが陸自さんですか」
「空自さんは実は結構細かいから」
何気に航空自衛隊の話も出る。
「そこは入ってくれないでくれとか触らないでくれとか言うから」
「軍事機密ですか?」
彩夏はそっと言った。
「それでなんですか?」
「そう、基本戦闘機とパイロット見せればいいっていう考えがあるから。海自さんだと海軍の伝統を言うのよ」
海上自衛隊はそれだというのだ。
「ただ陸自さんはね」
「そういうのがなくてですか」
「サービス精神旺盛なんですか」
「腰が低いの。そうした組織なのよ」
先生は五人に話していく。
「災害でも一番最初にしかも一番働いてくれるのよ」
「地震でもですか」
「台風の時もよ」
その時もだというのだ。
「物凄く働いてくれるからね」
「ううん、ゴジラにやられるだけじゃないんですね」
「踏み潰されるだけじゃないですか」
「ゴジラの撮影にも協力してるわよ」
ここでも気前よくだった。
「確かにやられっぱなしだけれどね」
「よくそれで気分悪くしないですね」
「仮面ライダーでも結構b悪く描かれてたのに」
映画版でそうした話もあった。
「それでもなんですか」
「陸自さんは三つの自衛隊の中で一番親切なんですね」
「そうなのよ。まあここは江田島だけれどね」
兵学校もあった海軍、その後継者を自認する海上自衛隊のメッカと言ってもいい場所だ。だがそれでもだというのだ。
「陸自さんが一番親切なのは言っておくわ。ただし」
「ただし?」
「ただしっていいますと
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