第四章 空白期編
第百十二話 『とある魔導魔術師の教導体験記』
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って威力は変わっていくからやっぱり強化の魔術は疎かにしてはいけないということね。わかったかしら?」
「はい、勉強になります」
「ここで豆知識だけどよく風で体が切れるっていう話、聞かない?」
「あ、はい。ソニックブーム現象ですか?」
「そうね。あれもやろうと思えば人為的に風属性の魔術師はできてしまうから扱いには注意が必要ね。
魔導と違って魔術は非殺傷がないからある意味危険な術なのよ。すべての魔術は…」
「へぇー…そうなんですか」
…ん? でも、それだとよく管理局はそんな危険な力を採用したものだな。
そこのところを聞いてみると、
「ああ、その件ならもう解決済みなのよ。シホさん達が使う魔術式デバイスのおかげで魔術もデバイスを使えば非殺傷になるように調整ができるようになったのよ。
でも、やっぱり魔術は魔導と違って神秘の塊だからどうやって非殺傷になっているのかがまだ解析が不十分らしくて魔導師のように出力リミッターがかけられないのが今の現状。
だからね? うちに所属している魔術師は数が多いから魔術事件対策課は十分危険な集団と見られているのもひとつの顔でもあるの…」
それはそうだ。部隊によって出力リミッターがかけられてやっと今の管理局は安定した実力で拮抗している。
それなのに魔術事件対策課の魔術師はそのリミッターをかけられないから、ある意味どこまでも戦力を増やすことが可能になってくるのである。
「だからそのうち、魔術事件対策課も第二、第三と隊の規模を増やしていくかもという話が検討されているのよ」
「なるほど…。増えるなら増える前に分けてしまえばいいというわけですね」
「そうよ。まぁまだ将来的な話ではあるけどね。魔導師に比べればまだ圧倒的に魔術師は数が少ないから。
でも、シホさんの話だと第97管理外世界『地球』にはたくさん隠れ魔術師が潜んでいるという話。
だからそのうち地球も管理外という枠組みから逸脱して管理世界に変わるかもという話があるわ」
「そうなんですか…。大変な話ですね」
「最悪、説得するためにひとつの戦争が起きるかもね?」
「その冗談はさすがに笑えないんですけど…」
「あら、意外と冗談でもないのよ? 地球は次元世界で使用を禁止されている質量兵器を多く扱っている世界でもあるから意見が合わずに衝突すれば世界の一つくらいは滅ぶと私は予想しているわ」
本当に、笑えない…。
「ま、そんな事を今から言ってもしょうがないから今できることをやっていきましょう?」
「…はい」
ミゼ部隊長にそう言われて俺は修行に明け暮れるのだった。
◆◇―――――――――◇◆
そして次の日にシホさんが魔術事件対策課に勤めている魔術師を全員集めて合同の特殊教導を行うという。
「はい、それじゃ各種属
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